|
教員名 : 島田 喜行
|
授業科目名
人生の哲学
開講年次
1年
開講年度学期
2026年度前期
単位数
2単位
科目ナンバリング
G-HU-101L
担当教員名
島田 喜行
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
授業の目的:
世界は、現に存在している。私は、この世界のなかで、人間として、多くの他者と共に生きている。このあまりにも自明に思える事柄に対して、いったん立ち止まり、自覚的に問い直してみること。ここに、「哲学」という生のスタイル(あるいは、知の技法)を開始するための一つの端緒がある。しかし、哲学は、この世界について、私たちに何を明らかにしてくれるのか。私たちの人生に対して、何を与えてくれるのか。自明に思えることを、わざわざ問い直してみることが哲学であるならば、そんなことに、いったい何の意味があるのか。たしかに、こうした問いに対して、万人を納得させるような答えを与えることは容易ではない。本授業の目的は、幾人かの哲学者の思索を手引きにして、この問いに対する自分なりの答えを見つけるための方法(やり方)を探ることから、人生について、より深く考えるための視座を獲得することである。 到達目標: 目標1:「世界とは何か」、「人間とは何か」、「私とは、他者とは何か」、という哲学の根本問題と向き合うために必要な哲学・倫理学の基本的な知識や概念について、講義内容に即して説明することができる。 目標2:哲学の諸問題をテーマとして、主体的かつ協働的に探究しつつ、適切な仕方で学術的レポートを作成することができる。 目標3:世界の在り方と人間の生き方について、哲学者と共に、多面的・多角的に考究しようとする哲学的態度とはどのようなものか、という問いについて、自分の言葉で論じることができる。 【注意】 ・ これらの到達目標は、漫然と講義を聴き、指示されるままに課題に取り組むというような受講態度によって到達されるものではない。受講生が本講義を手引きにして、自分にとって必要な哲学・倫理学の学び(勉強と研究)を能動的に行うことによって初めて到達されるものである、ということを付記しておく。 【授業の概要】
そもそも「哲学」とは何か。哲学は、私たちに何を明らかにしてくれるのか。哲学は、私たちの人生にとって、何の役に立つのか。こうした問いに対して、自分なりの答えをもちたい、と思う人がこの世界には少なからず存在する。この授業では、古代から現代に至る幾人かの哲学者(例えば、ソクラテス、プラトン、キュニコス学派、アリストテレス、ストア派、パスカル、カント、フッサール、アーレント等)の思索を辿りつつ、人類がこれまでに継承してきた「哲学」という独特の生のスタイルについて学ぶ。
【授業計画と授業の方法】
授業計画:
第1回 哲学とは何か——世界の在り方を知ることと人間の生き方を学ぶこと (ガイダンス・小レポートの作成) 第2回 世界(世間)の常識 vs. 私の経験 (講義) 第3回 ソクラテスの視座から人生を問い直す——無知の知 (講義・小レポートの作成) 第4回 プラトンの視座から人生を問い直す——魂の向け変え (講義・全体での討論) 第5回 キュニコス学派の視座から人生を問い直す——犬のように生きる (講義・全体での討論) 第6回 ストア派の視座から人生を問い直す①——運命を軽視すること (講義・全体での討論) 第7回 ストア派の視座から人生を問い直す②——善悪無記 (講義・小レポートの作成) 第8回 アリストテレスの視座から人生を問い直す——ポリス的動物 (講義・全体での討論) 第9回 パスカルの視座から人生を問い直す——考える葦 (講義・小レポートの作成) 第10回 カントの視座から人生を問い直す①——道徳と幸福 (講義・全体での討論・中間レポートの提出) 第11回 カントの視座から人生を問い直す②——(講義・全体での討論・小レポートの作成) 第12回 モンテーニュの視座から人生を問い直す——矛盾の受容 (事前に提示する問題への取り組みとしての小レポートの作成・反転授業) 第13回 オルテガの「大衆とエリート」という観点から人生を問い直す (講義) 第14回 アーレントの「複数性」という観点から人生を問い直す (講義・小レポートの作成) 第15回 全体の振り返り——再考 哲学とは何か (講義・全体での討論) (授業の方法) 授業の方法については、各回の後ろに付した( )内の記述を参照のこと。 各回、講義が中心になるが、受講生は、講義をもとに行われる全体での討論に積極的に参加すること。 また、講義の振り返りとして実施する小レポートはすべて成績評価の対象になるので、しっかりと作成すること。なお、講義の進行状況に応じて、実施回を変更することがある。 【注意】 言うまでもなく、この授業は大学での講義である。それゆえ、高等学校公民科の科目「倫理」で学ぶ西洋哲学・倫理学の基本的な知識を身に付けていることを前提としている。そのため、高等学校で「倫理」を履修していない者が本講義を受講する場合には、授業開始までに、当該分野に関する基本的な知識を独力で一定程度学んでおく必要がある。 テキスト・参考書
テキスト:とくに使用しない。
ただし、中間レポートを作成するさい、指定した哲学者の著作の中から各自が選び、1冊以上を必ず読んでもらう。図書館のものが貸し出し中の場合には、各自で購入してもらうことになる。 参考書:渡邊二郎『自己を見つめる (放送大学教材)』放送大学教育振興会、2005年 多数にのぼるため、これ以外の参考書・関連文献については、授業中に適宜紹介する。 授業時間外の学修
事前学習:
各回の授業計画にしたがって、授業内容に関する自らの興味・関心に基づく予習に積極的に取り組むこと。 事後学習: 各回、授業内容について振り返り、論点や概念等大事な事柄について、自分の言葉でまとめておくこと(ノートの整理を行うこと)。また、図書館やインターネットの学術論文検索サイト等を積極的に利用して必要な関連文献を探して読み、中間レポートの作成を視野に入れながら自分なりに学びを深めていくこと。 成績評価の方法と基準
成績評価の方法:
期末試験(筆記試験)40%、小レポート30%、中間レポート(註を含め2、400字程度)30% 成績評価の基準: 到達目標1に関して、期末試験(筆記試験)の問題に対して、正解していること。 到達目標3に関して、期末試験(筆記試験)の問題に対して、自分なりの考察がなされていること。 到達目標2に関して、中間レポートが適切な仕方で作成されていること。 到達目標1及び3に関して、講義内容を踏まえつつ、自分の言葉で小レポートが作成されていること。 【注意】 ・ 期末試験(筆記試験)及び小レポートについては、内容に関して、中間レポートについては、内容と形式に関して一定のレベル(学術的レポートに相応しいかどうか)を求めるのでしっかりと取り組むこと。 ・ 中間レポートは、指定した哲学者の著作の中から各自が選んだ1冊以上にくわえ、関連文献(学術論文も可)を2冊以上読み、それらすべてから適切な仕方で引用しつつ作成すること。 ・ 哲学を学ぶ者に相応しい態度で講義に参加すること。 ・ 小レポートの作成について、授業の進度に応じて、実施する回を変更することがある。 備 考
レポート作成にあたっていわゆる生成AIを利用する場合は、本学の方針「生成系AI(生成系人工知能)の利用について」に基づいて利用すること。ただし、考える能力と文章を書く能力を磨くためには、利用を控えることが望ましいことを付言しておく。また、生成AIが出力した内容をレポートにほぼそのまま使用したり、自分の成果物として提出したりすることは、盗作や剽窃といった不正行為にあたる。そのようなレポートを発見した場合は厳正に処分する。
担当教員の実務経験の有無
×
実務経験の具体的内容
|