シラバス情報

授業科目名
日本語学講義1(古典語)
開講年次
2年
開講年度学期
2025年度後期
単位数
2単位
科目ナンバリング
J-JLG-211L
担当教員名
藤本 真理子
担当形態
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
日本語学講義3
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
語用論に関する主要トピックから,日本語の歴史的変化への関心を持ち,語用論の研究の視点を理解する。また,〈配慮表現〉など関連する言語表現や文法も含め,自ら考える力を身につける。


(受講生の到達目標)
到達目標1; 日本語学の基本的な知識を理解したうえで,語用論に関する授業のコメントカードを記述し,小課題に取り組むことができる。
到達目標2; 語用論について,日本語学の専門的な知識を活用して,特徴や分類方法を説明することができる。
到達目標3; 語用論について,日本語の変遷にかかわる基本的な事象をはじめとした日本語学の知識と研究方法と関連づけて,論じることができる。
【授業の概要】
日本語史のトピックのひとつである,〈配慮表現〉に関連する様々な事象について通時的に扱う。
〈配慮表現〉とは対人コミュニケーションにおいて,相手との関係を良好に保つために用いられる言語表現を指す。その中でも特に依頼や断りなどの場面を取りあげ,古典語と現代語との配慮表現の変化の様相を知る。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第1回 講義; 授業の目的・到達目標・各回授業の内容と方法,古典語への導入
第2回 講義; 日本語文法史とは—古典語資料の紹介—
第3回 講義; 日本語文法(史)とは—研究の観点・用語の整理—
第4回 講義; 語用論について
第5回 講義; 語用論(1)—発話行為論ほか—
第6回 講義; 語用論(2)—情報構造ほか—
第7回 講義; 語用論(3)—談話分析—
第8回 講義; 配慮表現(1)—現代語研究史紹介—
第9回 講義; 配慮表現(2)—依頼—
第10回  講義; 配慮表現(3)—断りほか—
第11回  講義; 配慮表現(4)—現代語・諸外国語も視野に入れて—
第12回  講義; 歴史語用論(1)—指示詞—
第13回  講義・小課題; 歴史語用論(2)—敬語・丁寧語の変化—
第14回  講義; 歴史語用論(3)—方言資料紹介・古典語実例から—
第15回  講義; まとめ

(授業の方法)
オンライン・対面いずれの場合でも、MS-Teamsを活用する。オンライン実施の場合は、ポータルで課題送受信や資料配信を行い、MS-Teamsを用いて同時双方向型、または課題配信型授業を行う。
第1回は,授業への導入として授業計画を確認し,日本語学(古典語)の研究分野について基本的な知識や研究方法を確認する。第2回〜第15回は語用論について具体的な研究方法や分析を取り上げながら講義を実施する。特に,第4回〜7回は,語用論の研究史や枠組みとなる考え方を理解すること,第8回〜第10回は〈配慮表現〉の分析方法をつかむことをねらいとし,具体的な例を観察する。第12〜14回は歴史的な変化について解説し,具体的な事例を調べてくることを小課題とする。
テキスト・参考書
(テキスト)
プリントを配布する。
(参考書)
随時,紹介する。
授業時間外の学修
(事前学習)
毎時,前回までの授業内容を復習する。(各0.5時間)

(事後学習)毎時,授業日に授業内容についてコメントカードを提出する(200字程度で講義内容に関するコメント)。授業形態により,授業内にコメントカードを提出する,またはポータルで提出する方法のいずれかを指定する。
成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
小課題を含む各回授業への取り組みやコメントカード(40%)
期末の筆記試験(60%)

(成績評価の基準)
到達目標1; コメントカードと小課題の評価基準とする。
到達目標2; 期末試験の評価基準とする。
到達目標3; 期末試験の評価基準とする。
備  考
担当教員の実務経験の有無
実務経験の具体的内容