シラバス情報

授業科目名
日本文学講読2(中古)
開講年次
カリキュラムにより異なります。
開講年度学期
2025年度後期
単位数
2単位
科目ナンバリング
J-JLT-222L
担当教員名
宮谷 聡美
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための選択科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目(中学校・高等学校 国語)
施行規則に定める科目区分又は事項等・・・国文学(国文学史を含む。)
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
平安時代前期の一時期に流行した「歌物語」の代表作である『伊勢物語』諸章段の特徴を理解し、物語や和歌を読む際の多様な視点と研究方法を学びます。
(受講生の到達目標)
到達目標1;『伊勢物語』の諸章段の内容と問題点を理解して、説明することができる。
到達目標2;『伊勢物語』を読み解く多様な視点と研究方法を理解して、説明することができる。
到達目標3;上記をふまえ、「歌物語」の特徴について、自分の意見を述べることができる。
【授業の概要】
代表的な章段を中心に、他の章段との共通点や他の作品との影響関係をふまえ、研究上問題となる点を共有することで、『伊勢物語』の特徴を考察します。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第1回 講義;授業の目的・到達目標・授業の進め方について
第2回 講義;初段—『伊勢物語』と在原業平の関係、『伊勢物語』の特徴を学ぶ
第3回 講義;4段・5段—『伊勢物語』の文体の特徴、歌徳について学ぶ
第4回 講義;6段—二条后章段の特徴と享受について学ぶ
第5回 講義;9段—章段の構成や特徴について考える
第6回 講義;16段—実名表記章段の特徴について考える
第7回 講義;23段—『万葉集』類歌や『古今集』『大和物語』の類話と比較して特徴を考える
第8回 講義;24段—『万葉集』類歌や周辺の作品と比較して特徴を考える
第9回 講義;40段—諸本の違いについて学ぶ
第10回 講義;69段①—漢文学の影響について学ぶ
第11回 講義;69段②—69段の達成について考える
第12回 講義;82段—惟喬親王章段の特徴について考える
第13回 講義;107段①—和歌の贈答について学ぶ
第14回 講義;107段②—他の文学作品への影響について考える
第15回 講義;補足とまとめ

(授業の方法)
事前に指定された章段について、注釈を確認してきたことをふまえて、章段の特徴を解説します。授業中に適時質問をし、これに対する回答を共有しながら理解を深めます。
テキスト・参考書
(テキスト)石田 穣二 『新版 伊勢物語 付現代語訳』 (角川ソフィア文庫、1979年)
(参考文献)片桐洋一『鑑賞日本古典文学 伊勢物語・大和物語』(角川書店、1975年)、『一冊の講座 伊勢物語』(有精堂出版、1983年)、早稲田久喜の会『学びを深めるヒントシリーズ 伊勢物語』(明治書院、2018年)
授業時間外の学修
(事前学修)各回で取り上げる章段について、複数の注釈を読み比べる。
(事後学修)関心を持った事柄について取り上げられた文献を読んだうえで、レポートにまとめる。
成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
授業への取り組み(30%)、レポート(70%)
(成績評価の基準)
到達目標1;授業内容を理解して、質問に回答している。
到達目標2;レポートにおいて、各章段の特徴と問題点を理解している。
到達目標3;レポートにおいて、『伊勢物語』について自分なりの問題設定と論述ができている。

備  考
レポートの提出はポータルで行い、授業中の質問と回答はMS- teamsで行います。資料配付はMS- teamsまたは印刷物で行います。文書作成ソフト、MS- teamsがインストールされた大学ネットワークに接続可能なパソコンを用意してください。
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容