金融論２

2年

2025年度後期

2単位

E-EC-208L

神﨑　稔章

単独

教員の免許状取得のための選択科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目（高等学校　商業）
施行規則に定める科目区分又は事項等・・・商業の関係科目

金融論１

貨幣経済学

（授業の目的）
　本講義の目的は、基礎編としての金融論1を踏まえて、金融をより深く理解する上で必要な経済ファイナンスや制度の知識を学ぶことにあります。金融論2では、短期金融市場や証券市場の定義や専門用語を説明できることを目的とします。また、ファイナンス理論や金融政策や金融規制等を理解するため図示化し、計算できることも目的とします。以上の観点から、受講生が金融現象やそのエッセンスに関心を持ちつつ、金融の考え方を体系的に把握できるようになることを目指します。

（受講生の到達目標）
　到達目標 1：金融の考え方や専門用語の知識を問う問題に正しく答えることができる。
　到達目標 2：金融市場のデータの読み方や傾向を説明できる。
　到達目標 3：金融理論を中心とする概念を図の作成や計算から説明することができる。

（授業の目的）
　本講義の目的は、金融を理解する上で必要な経済知識を学ぶことにあります。金融論１に引き続き、金融論２では、現代社会の動向を踏まえた金融の制度的側面や理論的側面を、短期金融市場や証券市場や金融規制の役割から学ぶと同時に、金融市場のデータを用いて規模や動向も学びます。加えて、資産価格決定、家計のポートフォリオ選択、企業金融、デリバティブ等のファイナンス理論を学ぶことで、経済主体の行動を論理的に整理する力を養います。また、昨年から新NISAが始まったこともあり、金融投資が拡大を始めています。金融の知識は、皆さんの今後の生活を考えるうえでも必須の知識となっています。以上の講義概要から、金融の体系的習得を促します。

第1回　  オリエンテーション (講義)
　　　　  金融論１の復習・金融論２の講義の進め方　
第2回　  金融市場の分類(1) (講義)
　　　　  短期金融市場の種類と役割
第3回　  金融市場の分類(2) (講義)
　　　　  長期金融市場の種類と役割•株式と債券の収益プロフィール・外国為替市場
第4回　  家計の金融行動(1) (講義)
               不確実性下の選択行動と保険　
第5回　  家計の金融行動(2) (講義)
　　　　  新NISA制度と家計・ポートフォリオ理論・CAPM
第6回　  株式投資と株式会社
　　　　   投資収益と預金収益・株式の由来・分配の優先順位・企業とステークホールダー
第7回　  デリバティブ取引の意義と役割（JPXによる外部講師による講義）
　　　　   我が国の証券取引所の市場区分の再編・JPX市場における投資家層・企業のデリバティブ利用事例・ナイトセッション
第8回　  デリバティブ理論と市場(1) (講義)
　　　　　米市場と先物取引・日経平均と先物取引・先渡と先物・限月
第9回  　デリバティブ理論と市場(2) (講義)
　　　　　オプション・スワップ　
第10回　利子率と資産価格 (講義)
　　　　　単利と複利・現在価値と将来価値・リスクプレミアム・フィッシャー仮説・債券価格と裁定
第11回　利子率と資産価格 (講義)
　　　　　金利の期間構造とイールドカーブ・効率性市場仮説と資産バブル
第12回　企業の金融行動 (講義)
　　　　　企業の実物投資行動・資本市場の不完全性とモジリアーニミラー理論
第13回　金融政策 (講義)
　　　　　金融政策の目的と手段・伝統的なマクロ金融政策
第14回　金融政策 (講義)
　　　　　非伝統的金融政策・テイラールール・インフレターゲット・金融政策の効果　
第15回　金融規制 (講義)
　　　　　信用秩序の維持・自己資本規制・預金保険制度を中心とするプルーデンス政策

（授業の方法）
　授業は15回全て、パワーポイント等で作成されたスライドを用いて教員が講義する形で行います。必要に応じて、補足等は、黒板に記載します。講義資料は事前にTeams等で配布します。講義内中に復習問題を出します。

（テキスト）
　事前に講義資料を配布します。

（参考書）
　家森信善『ベーシック+】金融論 』中央経済社。
　吉野直行『改訂版　社会と銀行』放送大学教育振興会。
　鎌田康一郎『金融論』新世社。　

（事前学修）
　事前に配布する講義資料を用いて、予習を行うこと。また、必要に応じて参考書を参考にしてください。
（事後学修）　
　講義時間中に出題する練習問題に取り組んでください。また、次回講義時の解説により、練習問題の回答が間違っていた場合や理解が足りないと感じた場合は、復習してください。

（成績評価の方法）
期末試験（100％）

（成績の基準）
到達目標 1： 金融の考え方や専門用語の知識を問う問題に正しく答えることができる。
到達目標 2： 金融データに関する知識を問う問題に正しく答えることができる。
到達目標 3：金融理論を中心とする概念を図の作成や計算から説明することができる。

我が国の最新の証券取引所の最新動向を金融証券業界の外部講師（JPX：日本取引所）からお話し頂く予定ですが、講義回及び内容に若干の変更が生じる場合があります。

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