シラバス情報

授業科目名
物理科学入門
開講年次
1年
開講年度学期
2025年度前期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
G-NS-111L
担当教員名
梅村 祥之
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
基礎的な物理現象の原理や概念を,人に説明できる程度まで理解する.物理現象を記述するのに数学が使われることを理解する.コンピュータの発達に伴い,数式で表された物理現象のモデルをコンピュータシミュレーションにてわかりやすく可視化して,解析することが一般的となった.コンピュータシミュレーションの助けを借りて物理現象に内在する法則性を理解する.
(受講生の到達目標)
- 物理現象(物体の動き)と物理法則(運動方程式)の関係性を理解できる
- 物理現象をコンピュータシミュレーションによって再現する仕組みを理解できる
- 物理現象と人間の知覚の関係について理解できる
【授業の概要】
前半の7回までが力学運動を扱い,数式で記述された運動方程式をコンピュータシミュレーションによる可視化表示にて理解させる.続く8回から11回までの4回は,実世界で起きる混沌の中から秩序が生じる創発現象に焦点を当て,その原理を,魚の群れの秩序立った行動を題材にコンピュータシミュレーションによって理解させる.続く12回から14回の3回は,色の光学的側面と人間の色覚メカニズムの関係性を理解させる.人間の視覚メカニズムに起因する色の錯覚,すなわち錯視現象を実例を体験しながら理解させる.
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第 1回 全体概要,科学史(1回)
第 2回 プログラミング言語processingの概略,インストール,操作法
第 3回 コンピュータシミュレーションの基礎
第 4回 1個のボールの等速直線運動と壁でのバウンドのシミュレーション
第 5回 2個のボールの衝突による跳ね返りのシミュレーション
第 6回 重力加速度によるボールの落下と地面でのバウンドのシミュレーション
第 7回 引力に伴う周回運動のシミュレーション
第 8回 創発現象の科学入門
第 9回 魚の群れ行動創発の原理
第10回 魚の群れ行動のシミュレーション(1)
第11回 魚の群れ行動のシミュレーション(2)
第12回 色の物理と色覚(1)
第13回 色の物理と色覚(2)
第14回 色に関する錯視現象
第15回 全体まとめ・補遺

(授業の方法)
第2回から第11回までは各人のノートパソコンにシミュレーションソフトをインストールし,これを動かしながら,体験学習する.
物体の運動を支配する数式の変数を変更して,動きが変わる様子を観察して,物理法則に関する理解を深める.
第12回から14回までは光と色が電磁波であるという物理現象を理解するとともに,それを受け取る人間の色覚の特性について,錯視図形を見て体験しながら理解を深める.
テキスト・参考書
プログラミング言語processing付属資料,授業用教材
授業時間外の学修
授業内容を復習する.
成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
期末試験の点数が100%である.期末試験の100点満点の点数を10で割り,小数点以下を四捨五入して10段階評価値に変換する.
(成績評価の基準)
「成績評価のガイドライン」に示された評価基準による.
備  考
ノートパソコンを持参すること
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容