シラバス情報

授業科目名
世界歴史の流れ
開講年次
1年
開講年度学期
2025年度前期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
G-SS-111L
担当教員名
藤本 義彦
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的) 
「歴史とは現在と過去との対話である」(E.H.カー)と言われます。現代は、過去に創造されたものを基礎として構築されているからです。過去の出来事(事実)を羅列して暗記するのではなく、過去の出来事を適切に解釈し、将来を構築していくための「糧」として現代を理解することを本授業の目的とします。
(受講生の到達目標)
(1)過去の出来事を現代の出来事と結びつけて理解することができる。
(2)過去の出来事を適切に理解するための枠組みを身につけることができる。
(3)過去から現代へ、そして将来につながる歴史の大きな流れを理解することができる。
【授業の概要】
 この授業は、3部構成を採ります。まず、身近な事例として食文化と宗教を取り上げ、現在の食や宗教の形成されてきたプロセスを歴史的に検討します。次いで、世界を地域に区分して、東アジア、南アジア、西アジア、アフリカ、ヨーロッパのそれぞれの地域の形成プロセスを概観して検討します。最後に、各地域がより密接な関係を築きはじめる大航海時代以降の歴史を検討します。
 それぞれの授業では、それぞれの事実を解釈していく複数の視点を提示しながら、皆さんにどの視点がより適切に事実を解釈できるかを考えてもらいます。学生の皆さんが、現代と将来をより良いものにするための歴史解釈の方法・枠組みを理解できるようになればよいと思います。
【授業計画と授業の方法】
(授業の計画)
第1回 ガイダンス 歴史と現代社会の多元的文化性
第2回 食文化 :主要穀物からみた食文化
第3回 宗教①世界宗教 :キリスト教、イスラム教、仏教
第4回 宗教②民族宗教 :ユダヤ教、ヒンドゥー教、神道、道教
第5回 東アジアの歴史 :中国文明を中心とした秩序形成
第6回 南アジアの歴史 :インド、東南アジアの秩序形成
第7回 西アジアの歴史 :オリエントからイスラム圏
第8回 アフリカの歴史 :奴隷貿易、植民地支配、そして独立へ
第9回 ヨーロッパの歴史 :キリスト教の時代、ルネサンス、宗教改革、市民改革
第10回 大航海時代とヨーロッパ世界の拡大 :ヨーロッパの勢力拡大、コロンブス交換
第11回 帝国主義の時代 :アジア・アフリカの植民地化と金融システム
第12回 二つの世界大戦と冷戦の時代 :ナショナリズムと国家、植民地独立と米ソ冷戦
第13回 ポスト冷戦の時代 :新しい戦争、一国覇権主義、現代の諸課題
第14回 事例研究1 ウクライナ問題
第15回 事例研究2 パレスチナ問題

(授業の方法)
授業はパワーポイントを用いて行い、毎回、レジュメを配布します。授業中に学生の皆さんに発言を促すことがありますので、積極的に発現・参画するようにしてください。授業の予習・復習は学修上、必要ですので必ずするようにしてください。予習・復習の方法は、参考文献と合わせて、ガイダンス時に説明します。
テキスト・参考書
テキストは指定しません。授業では毎回、レジュメを配布します。
参考書は適宜指示しますが、以下の文献を参考文献として、挙げておきます。
山下範久編(2019)『教養としての世界史の学び方』東洋経済新報社
藤本義彦ほか編(2018)『技術者倫理:グローバル社会で活躍するための異文化理解』実教出版
授業時間外の学修
(事前学修)
前記の参考文献のほか、授業で紹介する参考図書を購読してください。
(事後学修)
授業後は、授業で学んだことを復習してください。振り返ることで、学習した内容が記憶されていきます。
また、授業などを通じて関心を持ったテーマについて文献を調査し、レポートを作成するなど、学生の皆さんの主体的かつ能動的な受講姿勢を歓迎し期待しています。
成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)定期試験の成績(70)、授業参画・レポートなど(30)
(成績評価の基準)
(1)過去の出来事を現代の出来事と結びつけて理解できている。
(2)過去の出来事を適切に理解するための枠組みを身につけている。
(3)過去から現代へ、そして将来につながる歴史の大きな流れを理解できている。
備  考
PCやスマホなどを授業に持ち込むことに関して、聴講に有益になるように使用してください。
ただ授業の録音・録画は、著作権(授業で用いる資料の中に著作権の保護対象となるものが含まれます)の問題があるため禁止します。
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容