教員名 : 大畑 和典
|
授業科目名
生徒・進路指導論
開講年次
3年
開講年度学期
2024年度後期
単位数
2単位
科目ナンバリング
C-TL-303L
担当教員名
大畑 和典
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための必修科目
科目区分…道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目 施行規則に定める科目区分又は事項等…生徒指導の理論及び方法、進路指導及びキャリア教育の理論及び方法 この授業の基礎となる科目
特別な支援を必要とする生徒への指導(1年前期)
発達と学習(2年前期) 教育相談の理論と方法(2年後期) 次に履修が望まれる科目
学校体験活動(3年通年)
教育実習事前・事後指導(4年通年) 教育実習(4年通年) 【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
生徒指導や進路指導の大きなねらいは個性の伸長はもとより、自己理解や自己実現へ向けての資質向上にある。その原理や意義、指導する上での留意点等について理解する。また、個々の課題解決や伸長へ向けて、集団や個別の指導の在り方、方法等について、知識や態度を養うことを目的とする。 (到達目標) 到達目標 1;生徒指導の意義や原理・方法について教育課程との関連で説明できる。 到達目標 2;生徒指導の重要性を理解し、その指導にあたって、校務分掌等、校内での協力態勢について述べることができる。 到達目標 3;生徒指導上の今日的課題や現状について知り、関係機関等との連携の在り方について述べることができる。 到達目標 4;進路指導・キャリア教育の意義や原理を理解し、その指導の具体について例示することができる。 到達目標 5;職場体験やキャリア・ガイダンス等、全体を対象とした進路指導・キャリア教育の意義について述べることができる。 到達目標 6;キャリア・カウンセリングの意義について理解し、個別の課題に向き合う指導の在り方について説明することができる。 【授業の概要】
学校教育に於いて生徒指導・進路指導は、教科指導と両輪をなす重要な教育活動である。生徒指導は生徒理解にはじまり生徒理解に終わるといわれるほど、生徒指導における生徒理解は必要不可欠なものである。暴力行為や不登校をはじめとする生徒指導上の諸課題の解消は生徒の心を理解することなしに論じることはできない。生徒の自己指導能力と社会性の育成を目指し、望ましい生徒指導推進のための生徒理解の方法や原理、生徒指導三機能等、学校生活における個々や集団の育成、組織的生徒指導等について、事例を挙げながら指導のための資質向上を図り、すべての生徒の将来の自己実現へ向けての方策を探る一助としたい。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第1回:生徒指導の教育課程への位置づけ〜生徒指導の意味と概念…「講義」,「課題」 第2回:生徒指導の原理−生徒指導のねらい、人間観…「講義」,「課題」 第3回:人格形成と生徒指導〜青年期初期・思春期の特徴とその対応…「講義」,「発表」,「課題」 第4回:集団指導と個別指導。集団の成立条件や集団指導の方法、教育相談の原理…「講義」,「実習」,「課題」 第5回:生徒指導体制と教育相談体制。面接技法…「講義」,「課題」 第6回:生徒指導の校内体制づくり。協働態勢づくりと研修…「講義」,「グループワーク」,「課題」 第7回:生徒指導上の諸問題(1)〜基本的生活習慣の確立…「講義」,「課題」 第8回:生徒指導上の諸問題(2)〜自己存在感・有能観の育成と規範意識の醸成及び校則・懲戒・体罰…「講義」,「発表」,「課題」 第9回:生徒指導上の諸問題(3)〜いじめ・不登校の早期発見と指導…「講義」,実習」,「課題」 第10回:生徒指導上の諸問題(4)〜性に関する課題や虐待…「講義」,「課題」 第11回:進路指導・キャリア教育の教育課程への位置づけとその指導…「講義」,「課題」 第12回:進路指導・キャリア教育の指導体制及び家庭・関係機関連携…「講義」,「発表」,「課題」 第13回:キャリア・ガイダンスと働くことの意義や望ましい勤労観・職業観の育成…「講義」,「討論」,「課題」 第14回:進路設計と自己実現、キャリア・カウンセリング…「講義」,討論」,「課題」 第15回:まとめ〜生徒指導・進路指導の目指すもの…「講義」,「課題」 定期試験 (授業の方法) 各授業の事前・事後学習にはおよそ1時間程度を必要とし、事前に配布する授業内容のサマリーを見て、学習指導要領等の該当箇所を読み込むなど、充分な予習を行うこと。また、毎回提示する課題は指定期日までに提出すること。 テキスト・参考書
中学校学習指導要領(平成29年7月告示)解説 総則編(東山書房)
参考書 中学校学習指導要領(平成29年3月告示)(東山書房) 高等学校学習指導要領(平成30年7月告示)(東山書房) 生徒指導提要 その他、授業で紹介する。 授業時間外の学修
(事前学修と事後学修)
事前に配布する授業内容のサマリー及び授業で紹介したURLや書籍等について、その詳細を確認する。 成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
試験成績(50%),毎回提出を求める授業内容レポート(30%),振り返りレポートによる授業参加状況(意欲・関心・態度・思考力・判断力・表現力)(20%) 評価は毎回提出を求める当該授業内容に関する課題レポート及び認定試験をもとに行う。併せて課題レポートには授業から想起されるであろう自身の経験や疑問、さらに学びたい内容等の記述を求め、その記述により授業への参加状況も評価対象とする。 (成績評価の基準) 試験成績や提出されたレポートの記述内容において、前述の到達目標1〜5に沿った記述の程度を評価する。即ち、 到達目標 1;生徒指導の意義や原理・方法について教育課程との関連で説明できているか。 到達目標 2;生徒指導の重要性を理解し、その指導にあたって、校務分掌等、校内での協力態勢について述べているか。 到達目標 3;生徒指導上の今日的課題や現状について知り、関係機関等との連携の在り方について述べているか。 到達目標 4;進路指導・キャリア教育の意義や原理を理解し、その指導の具体について例示できているか。 到達目標 5;職場体験やキャリア・ガイダンス等、全体を対象とした進路指導・キャリア教育の意義について述べているか。 到達目標 6;キャリア・カウンセリングの意義について理解し、個別の課題に向き合う指導の在り方について説明できているか。 といった点で評価する。また、全体の評価については、概ね評価の方法に示した割合とする。 備 考
テキストおよび配付資料を熟読してその内容を理解するとともに、実際に教育現場に身を置いているものと想定してその指導等について自分の考えをもつこと。
担当教員の実務経験の有無
有
実務経験の具体的内容
中学校教員として、38年間、学校教育に携わり、教育課程の編成やその実践・指導に従事するとともに、校長として教職員の人材育成に努めた。在任中、公立中学校長会において生徒指導専門部の委員長として、広島県内の生徒指導実態を把握し、生徒指導の在り方をはじめとして、生徒指導に関する改善策の検討、提案を行った。また、退職後は拠点校指導員として新任教員の指導にも従事した。
|