教員名 : 原 卓史
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授業科目名
近現代文学専門演習1a
開講年次
2年
開講年度学期
2024年度前期
単位数
2単位
科目ナンバリング
J-SG-316S
担当教員名
原 卓史
担当形態
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
近現代文学専門演習1b
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
学生が日本近現代文学を幅広く学ぶとともに、研究の方法を学ぶことを目標とする。作品の読解と発表資料の作成を通して、発表の力や討論の力を養う。前期は 昭和前半の短篇小説を読むことを中心に、研究に必要な方法と態度を習得する。「読む」「調べる」「考える」という行為と、発表・討論という過程を通して、近現代文学研究の方法を学ぶ。 (受講生の到達目標) 到達目標1:昭和前半を代表する作家・作品について、様々な調査に基づいて自分なりの問いを立てることができる。 到達目標2:自分の集めた資料に基づいて、作品解釈を行い、演習発表を通して自分の考えを伝えることができる。 到達目標3:先行研究や受講生の様々な意見・感想・疑問を取り込みつつ、自分の考えを発展させることができる。 【授業の概要】
学生による演習発表を中心とした授業を行う。昭和初期を代表する小説家数名を取り上げ、それぞれ2〜3作品を選び、担当を決めて発表をする。作家の紹介、書誌的項目の整理、語釈・注釈・典拠の確認、同時代評・先行研究の整理、考察などを通して、作品理解を深める。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第 1回 講義:ガイダンス 授業の概要の説明 ・事前にガイダンス資料に目を通す。 第 2回 講義:ガイダンス 演習方針の説明、担当者決定 ・事前に演習方針のレジュメ(授業資料)に目を通す。 第 3回 講義:ガイダンス 見本発表(坂口安吾「文化祭」) ・事前に坂口安吾「文化祭」を読んでおく。ここまでは教員による講義。次週以降は学生による演習発表。 第 4回 演習:太宰治「道化の華」 ・事前に発表担当者は発表資料(レジュメ)の作成を行い、他の受講生は作品を読む。 第 5回 演習:太宰治「十二月八日」 ・事前に発表担当者は発表資料(レジュメ)の作成を行い、他の受講生は作品を読む。 第 6回 演習:太宰治「渡り鳥」 ・事前に発表担当者は発表資料(レジュメ)の作成を行い、他の受講生は作品を読む。 第 7回 演習:梶井基次郎「泥濘」 ・事前に発表担当者は発表資料(レジュメ)の作成を行い、他の受講生は作品を読む。 第 8回 演習:梶井基次郎「Kの昇天ー或はKの溺死」 ・事前に発表担当者は発表資料(レジュメ)の作成を行い、他の受講生は作品を読む。 第 9回 演習:中島敦「狐憑」 ・事前に発表担当者は発表資料(レジュメ)の作成を行い、他の受講生は作品を読む。 第10回 演習:中島敦「虎狩」 ・事前に発表担当者は発表資料(レジュメ)の作成を行い、他の受講生は作品を読む。 第11回 演習:江戸川乱歩「心理試験」 ・事前に発表担当者は発表資料(レジュメ)の作成を行い、他の受講生は作品を読む。 第12回 演習:江戸川乱歩「赤い部屋」 ・事前に発表担当者は発表資料(レジュメ)の作成を行い、他の受講生は作品を読む。 第13回 演習:矢田津世子「女心拾遺」 ・事前に発表担当者は発表資料(レジュメ)の作成を行い、他の受講生は作品を読む。 第14回 演習:矢田津世子「鴻ノ巣女房」 ・事前に発表担当者は発表資料(レジュメ)の作成を行い、他の受講生は作品を読む。 第15回 講義:まとめ ・半期のまとめを行う。 (授業の方法) ・第1〜3回は授業のガイダンスを行い、授業のおおまかな流れについて説明したり、作品ごとに発表担当者を決定したりする。第4回〜第14回は、学生による発表と質疑を行う。第15回は授業のまとめを行う。 ・授業の流れは、以下の通りとする。①授業前、発表者は発表当日の昼までに担当作品を精読した上で作成したレジュメ(発表資料)を提出する。他の受講生は、授業開始までにその回の作品とレジュメを読み終えておく。②授業中、発表者は発表を行う(30分程度)。③発表終了後、他の受講生を交えてディスカッションを行う。④授業終了後、発表者は翌週までに補足資料を作成し、翌週の授業冒頭で補足発表を行う。 ・少人数で行う演習形式の授業となるため、原則として発表と質疑を前提とした双方向的な授業となる。教員が一方的に話をする授業は想定していない。 テキスト・参考書
(テキスト)
青空文庫で読むことができる。 (参考文献) 土田知則・青柳悦子・伊藤直哉『現代文学理論−テクスト・読み・世界』(新曜社 一九九六年一一月)、 斎藤理生・松本和也・水川敬章・山田夏樹編『卒業論文マニュアルー日本近現代文学編』(羊書房 二〇二二年一〇月) 授業時間外の学修
(事前学習)
発表者は作品を繰り返し読んだ上で、レジュメ(発表資料)を作成すること。他の受講生はその回の作品をよく読んでおくこと。 (事後学修) 発表者は質疑で出た課題を踏まえ、発表資料の改善を行い、翌週に補足発表を行うこと。他の受講生は作品と発表資料とを繰り返し読み返すこと。 成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
発表に向けた作業過程と発表内容(40%) 発表後の補足発表(20%) 発表と討議を含めた演習への参加態度(40%) (成績評価の基準) 到達目標1:演習発表を行うための準備として、様々な資料を収集するとともに、必要な先行研究がふまえられている。 到達目標2:第1回〜第3回で学んだ方法にそって研究を進め、自分の考えを発表資料に纏めることができている。 到達目標3:発表後の質疑の中で得られた意見・感想・疑問などを踏まえて、自分の論の改善をはかることができている。 備 考
・原則として対面授業を行う。
・対面・オンラインにかかわらず、teams内の「〇〇年度近現代文学専門演習」チームを使用する。 ・オンライン授業に切り替わる場合は、同チームを使ってリアルタイムで授業を行う。 ・発表資料は、同チームの「ファイル」内に学生発表資料用フォルダを作成し、その中に発表資料をアップロードする形で提出してもらう。 ・欠席者や授業の復習をしたい学生のために、授業の音声を録音する。ICレコーダーで録音し、チーム内の「ファイル」の「音声」フォルダにアップロードする。 担当教員の実務経験の有無
実務経験の具体的内容
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