教員名 : 原 卓史
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授業科目名
日本文学史5(近代)
開講年次
1年
開講年度学期
2024年度前期
単位数
2単位
科目ナンバリング
J-JLT-115L
担当教員名
原 卓史
担当形態
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
日本文学講読5
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
学生が日本近現代文学の代表的な作品を読み、文芸思潮史への理解、作家・作品の特徴の把握、作品読解の方法などの力をつけることを目標とする。 (受講生の到達目標) 到達目標1:日本近現代文学の文芸思潮史、代表的作家・作品について、理解することできる。 到達目標2:個別の作家・作品を読み解きながら、文学の史的変遷を述べることができる。 到達目標3:文学作品を相互に関連付けて日本近現代文学の歴史を把握し、レポートを作成することができる。 【授業の概要】
日本近現代文学における主要な文芸思潮史、作家、代表的な作品についての講義を行う。代表的な文芸思潮史の作家の短編小説を、毎週、二作品ずつ取り上げて解説する。作品、作家、文芸思潮史的な特徴の解説だけでなく、時代背景も考察して文学史の成立過程を把握する。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第 1回 講義:【ガイダンス】 授業方針の説明、学期末レポートの告知 ・リアクションペーパーの作成 第 2回 講義:【近代の出発】坪内逍遥「小説神髄(抄)」、二葉亭四迷訳(ツルゲーネフ作)「あひびき」 ・作品の読解とリアクションペーパーの作成 第 3回 講義:【紅露の時代】尾崎紅葉「拈華微笑」、幸田露伴「対髑髏」 ・作品の読解とリアクションペーパーの作成 第 4回 講義:【明治20年代の文学】樋口一葉「十三夜」、泉鏡花「龍潭譚」 ・作品の読解とリアクションペーパーの作成 第 5回 講義:【自然主義】島崎藤村「突貫」、田山花袋「蒲団」 ・作品の読解とリアクションペーパーの作成 第 6回 講義:【漱石と鴎外】夏目漱石「夢十夜」、森鴎外「蛇」 ・作品の読解とリアクションペーパーの作成 第 7回 講義:【耽美派】谷崎潤一郎「刺青」、佐藤春夫「西班牙犬の家」 ・作品の読解とリアクションペーパーの作成 第 8回 講義:【白樺派】志賀直哉「范の犯罪」、有島武郎「一房の葡萄」 ・作品の読解とリアクションペーパーの作成 第 9回 講義:【新思潮派】芥川龍之介「藪の中」、菊池寛「形」 ・作品の読解とリアクションペーパーの作成 第10回 講義:【私小説】葛西善蔵「椎の若葉」、近松秋江「黒髪」 ・作品の読解とリアクションペーパーの作成 第11回 講義:【新感覚派】横光利一「蠅」、川端康成「伊豆の踊子」 ・作品の読解とリアクションペーパーの作成 第12回 講義:【プロレタリア文学】葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」、宮本百合子「築地河岸」 ・作品の読解とリアクションペーパーの作成 第13回 講義:【モダニズム】堀辰雄「燃ゆる頬」、梶井基次郎「愛撫」 ・作品の読解とリアクションペーパーの作成 第14回 講義:【昭和十年代】太宰治「佐渡」、中島敦「名人伝」(講義) ・作品の読解とリアクションペーパーの作成 第15回 講義:【無頼派】織田作之助「木の都」 坂口安吾「桜の森の満開の下」+まとめ(講義) ・作品の読解とリアクションペーパーの作成 (授業の方法) ・第1回は授業のガイダンスを行い、授業のおおまかな流れについて説明する。第2回〜第15回は、主なリアクション・ペーパーの紹介、取り上げる文芸思潮史・作家・作品の解説を行う。第15回は授業のまとめも行う。 ・授業の流れは、以下の通りとする。①受講生は授業開始までにその回の作品を読み終える。②授業を受講する。③授業後、感想文もしくはリアクション・ペーパー(課題作成時間は20分程度、字数は200〜400字程度)を執筆し提出する。④翌週の授業の冒頭で、主なリアクション・ペーパーを紹介する。 ・授業資料(レジュメ)には、いくつか質問項目を入れているので、それらの質問について、学生たちからの意見を求める場合がある。その他、学生たちで話し合いをするような時間をとることも工夫してみたい。 テキスト・参考書
(テキスト)
授業で取り上げる多くの作品は、多くが青空文庫をはじめ、ウェブ上で読むことができる。著作権が切れていないのは、志賀直哉、川端康成である。これら二人の作家・作品については、志賀直哉『清兵衛と瓢箪・網走まで』(新潮文庫 一九六八年九月)、川端康成『伊豆の踊子』(新潮文庫 二〇〇三年五月)を購入すること(電子書籍、古書などでも良い)。 (参考書) 「国語便覧』を一冊入手しておくこと(どこの出版社のものでも良い)。 授業時間外の学修
(事前学習)
授業が始まるまでに、その回の作品やレジュメ(授業資料)を読んでおく。特に作品については繰り返し読むことを推奨する。 (事後学習) こまめにノートをとったり授業用のファイルを作成したりしたものを読み返すこと。それを踏まえて作品やレジュメ(授業資料)を読み返し、リアクションペーパーを記載してほしい。事後学修においても、作品を繰り返し読むことを推奨する。 成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
毎回のリアクションペーパー(75%) 学期末レポート(1000〜2000字)(25%) (成績評価の基準) 到達目標1:基本的な資料調査の方法、文学理論などを利用することについて理解している。 到達目標2:授業内容を踏まえたリアクションペーパーを記述し、文章力の向上を図っている。 到達目標3:授業内容を踏まえた上で、自分なりの意見に基づく学期末レポートを作成している。 備 考
・授業は対面かつリアルタイムで行う。オンラインに切り替わる場合は、teamsの「〇〇年度前期日本文学史5」チームを使用し、リアルタイムで行う。
・レジュメ(授業資料)は、「〇〇年度前期日本文学史5」チーム内の「授業資料」フォルダ内にアップロードする。 ・授業課題は、ポータルサイトの「課題提出」欄に提出する。課題ごとに欄を作成するので、該当する欄に提出する。 ・欠席者や授業の復習をしたい学生のために、授業の音声を録音する。ICレコーダーで録音し、チーム内の「ファイル」の「音声」フォルダにアップロードする。 担当教員の実務経験の有無
実務経験の具体的内容
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