シラバス情報

授業科目名
財務会計論
開講年次
2年
開講年度学期
2024年度前期
単位数
2単位
科目ナンバリング
E-MN-203L
担当教員名
津村 怜花
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
簿記入門、工業簿記、会計学概論、商業簿記(事前ないし同時履修が望ましい)
次に履修が望まれる科目
経営分析論
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
会計学を大別すると、財務会計と管理会計に分けられます。当該講義では、財務会計について取り上げます。会計学概論でまなんだ会計学の区分をふまえ、財務会計の専門知識を身に付けてもらいます。

(受講生の到達目標)
到達目標1:財務会計の意義、資産の評価基準や収益の認識基準などを説明することができる。
到達目標2:財務諸表作成のルールを専門用語を用いて説明することができる。
【授業の概要】
 会計学とは、企業の経営活動によって生じる財産などの変動やその変動によって生じた利益を測定し、株主、債権者や経営者等の利害関係者に報告することを研究する学問をいう。具体的には、企業が株主や債権者から集めた資金を、商品、土地、建物などのようなモノに運用した結果として、企業がどのくらい儲けたのかを正確に計算するためのルール、さらにその結果を正確に報告するためのルールを研究するものである。
 会計は、報告対象の違いによって財務会計と管理会計に分類される。財務会計は、企業外部への報告としての性格を持つのに対し、管理会計は企業内部への報告としての性格を有する。本講義では、前者の財務会計を対象とする。 
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第1回 オリエンテーション—会計の種類と役割—(第1章)
    財務会計と管理会計の違い、財務会計の役割(利害調整、情報提供)
第2回 財務会計のシステムと基本原則①(第2章)
    複式簿記、損益計算、費用・収益の認識・測定基準、発生主義会計
第3回 財務会計のシステムと基本原則②(第2章)
    企業会計基準、企業会計原則(一般原則)、会計公準
第4回 企業の設立と資金調達(第3章)
    株式会社会計、自己資本と他人資本、社債(簿記処理含む)
第5回 仕入・生産活動(第4章)
    営業循環、商品評価の基準、製造原価
第6回 販売活動(第5章)
    収益の認識と測定、売上原価の計算
第7回 収益認識の会計基準(第5章・第8章)
    収益認識の5つのステップ、会計基準設定の背景
第8回 設備投資と減価償却(第6章)
    固定資産の種類、有形固定資産の取得原価、減価償却(簿記処理含む)
第9回 資金の管理と運用(第7章)
    現金及び預金、有価証券の種類と評価(簿記処理含む)、減損会計
第10回 国際活動(第8章)
    会計の国際化、IFRSの動向、為替換算
第11回 税金と税効果会計(第9章)
    確定決算主義、課税所得計算、企業会計と税務会計の相違、税効果会計
第12回 配当(第9章)
    株主総会、剰余金の配当(簿記処理含む)、剰余金の処分(簿記処理含む)
第13回 財務諸表の体系と公開(第10章)
    ディスクロージャー制度、財務諸表の種類と作成ルール
第14回 企業集団の財務報告①(第11章)
    個別財務諸表、連結財務諸表、連結財務諸表の作成原則
第15回 企業集団の財務報告②および質疑応答(第11章)
    連結財務諸表の構造、連結特有項目と処理方法(簿記処理含む)

(授業方法)
15回すべてパワーポイント等で作成したスライドを用いて、教員が講義をする形式で行います。簿記処理など一部の解説において黒板を用いる場合もあります。講義資料は事前にkyozaiフォルダ等で配布しますので、テキストと合わせて事前学修に役立ててください。毎回講義後には、内容に関連した復習問題をポータルを用いて提示します。講義日の翌日17時までに解答してください。復習問題の模範解答や解説は翌週までにはkyozaiフォルダ等で開示します。また、必要に応じて次回の講義時に解説を行います。
テキスト・参考書
(テキスト)
桜井久勝・須田一幸、『財務会計・入門』有斐閣。(その折の最新版)

(参考書)
桜井久勝、『財務会計講義』中央経済社。
伊藤邦雄、『新・現代会計入門』、日本経済新聞社。
 
この他必要に応じて、適宜資料を配布する。
授業時間外の学修
(事前学修)
テキストの該当箇所および事前に配布している講義資料を読むことで、予習を行って下さい。

(事後学修)
講義後に開示する復習課題に取り組むことで復習をしてください。なお、開示された模範解答や解説を確認し、理解が足りない内容については、該当するテキストや講義資料を読み直すなどして、理解を深めてください。
成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
定期試験(70%)
復習課題(30%)

(成績評価の基準)
「成績評価のガイドライン」に示した評価基準によります。
備  考
授業内容については、講義の進行速度、受講生の理解度等に合わせて若干の変更もあり得ます。
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容