教員名 : 前田 謙二
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授業科目名
租税論
開講年次
2年
開講年度学期
2024年度後期
単位数
2単位
科目ナンバリング
E-MN-210L
担当教員名
前田 謙二
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
簿記入門
次に履修が望まれる科目
税務会計論
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
この授業の目的は、所得税法の問題を中心に租税法の基本的な考え方を理解することで、現代国家の財政を賄う税金の仕組みを理解をすることになります。ただ、現行税制の理解だけではなく現在の問題点も把握し、それに対して自分の考えを持てるようになることも目指します。 (受講生の到達目標) 到達目標1:租税法の基本的な仕組みを説明できる。 到達目標2:所得税法の基本的な仕組みを説明できる。 到達目標3:所得税法の基本的な問題点について論じることができる。 【授業の概要】
最も身近な所得税法の問題を中心に、現行租税制度や所得税法の仕組みを体系的に理解します。出来るだけ、具体的な事例から理論的な理解へと講義を展開していきます。租税法の入門ですので、あまり法律の条文にこだわらず内容の理解や問題点を考えることを重視します。授業の予習として、参考書の税務大学校講本などの該当部分を読むことが効果的です。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第 1回 日本の財政と税制の概略 (講義) 第 2回 税法の基本概念と年末調整(演習) 第 3回 現行所得税の仕組み (講義・フィードバック) 第 4回 所得の概念(講義・課題・フィードバック) 第 5回 課税単位(講義・課題・フィードバック) 第 6回 所得税額算出手順の概観と利子・配当所得(講義・課題・フィードバック) 第 7回 譲渡所得(趣旨・課税範囲)(講義・課題・フィードバック) 第 8回 譲渡所得(計算方法・課税方法)(講義・課題・フィードバック) 第 9回 給与所得と退職所得(講義・課題・フィードバック) 第10回 事業所得(意義と範囲)と不動産所得(講義・課題・フィードバック) 第11回 事業所得(計算方法・課税方法)と一時所得と雑所得(講義・課題・フィードバック) 第12回 所得計算の通則(講義・課題・フィードバック) 第13回 収入金額と必要経費 (講義・課題・フィードバック) 第14回 所得の人的帰属(講義・課題・フィードバック) 第15回 所得税額の計算(講義・課題・フィードバック) (授業の方法) 各回授業は、事前に配布したレジメに基づいて行います。講義において、説明時に「なぜ」でしょうというようにできるだけ問いを投げかけますので、一緒に考えてください。また、各レジメの最後に練習問題があります。次回の講義では復習をかねて前回の練習問題の解答を解説してから、次の講義を進めていきます。 テキスト・参考書
(テキスト)
テキストとしては、谷口勢津夫ほか『基礎から学べる租税法(第3版)』(弘文堂、2022)を指定しますが、講義の予習復習に主に利用ください。講義自体は配布したレジメで行ないます(teamsを通じて事前に配付)。 なお、所得税法の条文など参考資料が入手できるホームページは講義の中で紹介します。 (参考書) 税務大学校講本(所得税法令和5年度版(https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/kohon/syotoku/mokuji.htm))は無料で入手できます。その他法律の条文集としては、中里実ほか『租税法判例六法(第6版)』(有斐閣、2023)があり、より深く理解するには、佐藤英明『プレップ租税法(第4版)』(弘文堂、2021)や佐藤英明『スタンダード所得税法(第4版)』(弘文堂、2024)も参考になります。 授業時間外の学修
(事前学修)
事前に配布している講義資料を、参考図書も参考に読むことにより予習をしてください。 (事後学修) 講義資料を参考にして、講義資料にある練習問題に取り組んでください。また、次回講義時の復習や練習問題の解説で誤った箇所に対する理解に努め、再度復習してください。 成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
期末試験の成績(100%)で評価します。 (成績評価の基準) 到達目標1:租税法の基本的な仕組みを問う問題について正しく答えることができる。 達成目標2:所得税法に関する基本的な仕組みを問う問題について正しく答えることができる。 到達目標3:所得税法(租税法全般を含む)の問題点について、論述でき自分の意見を説明することができる。 備 考
講義内容については、若干の変更もあり得ます(広島国税局幹部による特別講義など)。
所得税法の細部にこだわらず、全体的な考え方を理解してください。 担当教員の実務経験の有無
〇
実務経験の具体的内容
税理士である教員による授業
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