シラバス情報

授業科目名
経営シミュレーション
開講年次
2年
開講年度学期
2024年度前期
単位数
2単位
科目ナンバリング
E-IN-206L
担当教員名
大東 正虎
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための選択科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目(高等学校 情報)
施行規則に定める科目区分又は事項等・・・マルチメディア表現及び実習(実習を含む)
この授業の基礎となる科目
情報とコンピュータ
次に履修が望まれる科目
経営情報論
【授業の目的と到達目標】
【授業の目的】
ここ数年の社会情勢の変化は著しく、経営環境においても不確実性が増しています。こうした環境下での組織の意思決定において、将来の経営予測(経営シミュレーション)が大変重要な役割を持っています。この授業では、受講生が「損益分岐点分析」、「待ち行列」、「在庫管理」のモデルをExcelで作成し、シミュレーションを実行できることを目的とします。また、受講生がPythonを使って将来的に多様な経営シミュレーションができるようになることも目的とします。

【到達目標】
1. 経営シミュレーションの有用性と限界について説明できる
2. 「待ち行列」などのモデルをExcelで作成し、シミュレーション実行できる
3. エージェントベースモデルを使ったシミュレーションの意義を説明できる
4. 囚人のジレンマのモデルをPythonで作成、シミュレーション実行できる
【授業の概要】
経営シミュレーションは多くの場合、将来の結果を予測し、事前の対応案を考えるために実施されます。本講義では、難解な経営シミュレーションのモデルをよりよく理解するためにExcelを用いて実習を行います。また、Pythonは主要なプログラミング言語になりつつあるため、受講生が使い慣れると将来的に多様な経営シミュレーションができるようになります。この授業では、経営シュミレーションとしてよく用いられる「損益分岐点分析」、「待ち行列」「在庫管理」の理論を説明し、その後実習を行います。また社会シュミレーションとしてよく用いられる「エージェントベースモデル」は、ある個人の意思決定が他者の意思決定に及ぼす影響を考察する際によく用いられます。講義ではその理論を説明し、その後実習を行います。
【授業計画と授業の方法】
【授業計画】
第1回  モデルとシミュレーション (講義、Excelによる実習)
第2回  損益分岐点分析とシミュレーション (講義、Excelによる実習)
第3回  待ち行列の理論とシミュレーション (講義、Excelによる実習)
第4回  在庫管理の理論とシミュレーション (講義、Excelによる実習)
第5回  これまでの講義内容の振り返り (講義、Excelによる実習、第1回レポート課題の提示)
第6回  Pythonの概要説明と実行(関数と演算子、モジュールの活用) (講義、Pythonによる実習)
第7回  Pythonの実行(条件分岐、繰り返し処理) (講義、Pythonによる実習)
第8回  損益分岐点分析と待ち行列の理論とシミュレーション (講義、Pythonによる実習、Excelの結果との比較)
第9回  在庫管理の理論とシミュレーション (講義、Pythonによる実習、Excelの結果との比較、第2回レポート課題の提示)
第10回  エージェントベースモデル(Agent-basedmodel,ABM)の概要(分居モデル、マッチング理論) (講義、Pythonによる実習)
第11回  ABMと囚人のジレンマ(講義、Pythonによる実習)
第12回  ABMと意思決定(単独のケース) (講義、Pythonによる実習)
第13回  ABMと意思決定(複数のケース) (講義、Pythonによる実習)
第14回  ABMと機械学習 (講義、Pythonによる実習)
第15回  全体のまとめと振り返り

【授業の方法】
受講生がPCを持参することを前提に、表計算ソフトエクセル並びに、プログラミング言語Pythonを用いて経営シミュレーションを行います。
テキスト・参考書
適宜資料を配布します。
授業時間外の学修
各回の講義の事前学修として、講義で紹介する資料を読んで、その目的と概要をよく理解してください(予習として30分)。
事後学修として、講義で実施した内容を振り返り、モデルに適用が可能な別の事例、あるいは応用の可能性を考え、調べてください(復習30分から60分)。
成績評価の方法と基準
【成績評価の方法】
授業時に指示したレポート課題が60%(全2回、各30%)、定期試験に代わる最終課題レポートが40%です。

【成績評価の基準】
以下の到達目標の達成度合いによって、成績評価します。
1.経営シミュレーションの有用性と限界について説明ができている。
2. 「待ち行列」など、正確なモデルをExcelで作成し、シミュレーションによって結果が出力できている。
3.エージェントベースモデルを使ったシミュレーションの意義が説明できている。
4.囚人のジレンマの正確なモデルをPythonで作成し、シミュレーションによって結果が出力できている。
備  考
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容