シラバス情報

授業科目名
工業簿記
開講年次
2年
開講年度学期
2024年度前期
単位数
2単位
科目ナンバリング
E-MN-202L
担当教員名
関下 弘樹
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための選択科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目(高等学校 商業)
施行規則に定める科目区分又は事項等・・・商業の関係科目
この授業の基礎となる科目
簿記入門
次に履修が望まれる科目
原価計算論・商業簿記
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
 原価は、製造業において、価格決定、利益管理等において非常に重要な役割を果たしている。また、製品の生産管理の基礎となるデータを生み出す。そのような製造現場において使われる工業簿記の意義や基礎知識について理解し、その技法を習得することを目的としている。
(到達目標)
 各勘定間の正確な振替ができる。
 工業簿記の財務諸表の作成ができる。
 日商簿記検定2級レベルの問題に対応できる工業簿記の計算が正確にできる。
【授業の概要】
自社で製品を製造する企業は,そのために費やした原価を自社で算定する必要があります。一方で,原価の算定方法を各社にゆだねると様々な問題が生じます。そのため,特に外部の利害関係者に対して適切な情報を提供するために必要な計算手続きが統一的な基準・指針で定められています。企業がそれらの基準・指針に従い製品原価を算定する手続きのことを工業簿記といいます。
本講義では日商簿記検定2級レベルの基礎的な工業簿記の計算手続きを習得することを主な目的とします。本講義を通じて,商業簿記における計算方法とは異なった工業簿記の基本的な考え方・処理方法を習得することを目指します。また、講義中の演習と解説を通して、受講生の躓くポイントや理解度を受講生間で互いに確認できるようにします。
【授業計画と授業の方法】
第1回. 工業簿記について「講義」
 工業簿記の意義や概観を学習する。
第2回. 材料費「講義」
 材料費の処理について学習する。
第3回. 労務費、経費「講義」
 労務と経費の処理について学習する。
第4回. 個別原価計算「講義」
 個別原価計算の方法について学習する。
第5回. 部門別原価計算「講義」
 部門別原価計算の方法について学習する。
第6回. 総合原価計算1:月末仕掛品の計算「講義」
 基本的な総合原価計算の方法について学習する。
第7回. 総合原価計算2:工程別総合原価計算など「講義」
 前工程がある場合などの総合原価計算の方法について学習する。
第8回. 総合原価計算3:仕損と減損「講義」
 仕損や減損の処理について学習する。
第9回. 工業簿記における財務諸表/本社工場会計「講義」
 工業簿記における財務諸表や本社工場会計の処理について学習する。
第10回. 標準原価計算1:製造直接費の差異分析「講義」
 標準原価計算の方法と直接費の差異分析の処理について学習する。
第11回. 標準原価計算2:製造間接費の差異分析「講義」
 製造間接費の差異分析の処理について学習する。
第12回. 直接原価計算「講義」
 直接原価計算の方法について学習する。
  予習:教科書の該当章を読む。(45分)
  復習:教科書の例題などを解いて知識の定着を目指す。(45分)
第13回. ラップアップ「講義」
 工業簿記の全体像を振り返り、様々な原価計算の方法などの関係性を学習する。
第14回. 総合演習1「演習」
 総合問題演習を行い、理解度を深める。
第15回. 総合演習2「演習」
 総合問題演習を行い、理解度を深める。

(授業の方法)
授業は15回すべて、基本的にパワーポイント等で作成されたスライドを用いて教員が講義をする形で行う。適宜、理解を助けるため、解答のプロセス・方法等を板書により行う。
テキスト・参考書
滝沢ななみ. 2024.『簿記の教科書 日商2級工業簿記』第9版. TAC出版.
授業時間外の学修
(事前学修)
 教科書の該当章を読むなどして予習を行う。
(事後学修)
 教科書の例題などを解いて知識の定着を目指す
成績評価の方法と基準
講義中の小テスト (40%) と期末テスト (60%) で評価する。
備  考
進捗や理解度に応じて講義内容を変更する可能性があります。
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容