シラバス情報

授業科目名
生命倫理
開講年次
1年
開講年度学期
2024年度後期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
G-HU-102L
担当教員名
隅原 聖子
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
(目的)人間の生死に関する諸問題を様々な観点から取り上げて、それにどう対処したらよいのかを考えたり、さまざまな価値観に触れ、その背景を知ることで、排除するのではなくお互いを尊重できる態度を身につけること。
(目標)
(1)問題に気づくことができる。
(2)問題に主体的に取り組むことができる。
(3)諸問題を論理的に分析することができる。
【授業の概要】
人は生きるうえでたくさんのジレンマに悩みます。それは人がより善く生きようという心をもっているからにほかなりません。人は誰かと共に生きており、平和な人間関係を築くためには、自分と他者の物事に対する考え方の共通性と違いとを探り、妥当な落としどころを探ることが必要です。近年、「分断」、「孤立」などという言葉をしばしば耳にするようになりましたが、人は誰かと支え合わなければ生きていくことはできません。ジレンマから逃げるのではなく、それぞれ置かれた複雑な事情を十分に考慮し、前向きな気持ちでこの状態に臨む姿勢が求められます。授業では、真摯な態度で生命に関する難題に取り組む姿勢を培っていきます。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第 1回 オリエンテーション、さまざまなジレンマ
第 2回 障害とは何か
第 3回 自立、自己決定、共同意思決定
第 4回 臓器移植
第 5回 進化論と優生保護
第 6回 生きがいについて
第 7回 希望
第 8回 「合理的」ということ
第 9回 価値
第10回 赦すということ
第11回 思いやり
第12回 殺すこと、殺されること、自ら命を絶つこと
第13回 権威と服従
第14回 生命誌
第15回 『人生会議』(アドバンス・ケア・プランニング)に関すること

(授業の方法)
毎回、上記テーマを取り上げ、他者の考えを聞きながら思考を深めます。
授業の方法は、まず提示したテーマに関して、医療や福祉の現場で実際に起こっているジレンマを紹介したり、新聞や文献などを基に、どのような議論がされているのかを紹介します。その後、小グループによる他の学生との対話によって自らの考えを深めていきます。自分と異なる考えに対しては、お互いに歩み寄れるところはないか試みてください。対話をすることにより、思索の根拠を他者にわかるように説明する力、異なる考えの背景を理解したりする力を培います。最後の10分で、授業に関連した小レポートの作成をします。
テキスト・参考書
授業中とりあげるテーマに関連する文献については、その都度紹介する。
授業時間外の学修
(事前学修)
とりあげるテーマについて、あらかじめ調べたり自分なりに考えたりして授業に臨むこと。
(事後学修)
授業内容を思い出して、後日のためにポイントを文章の形でまとめておくこと。
成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
小レポートを総合した点と、期末試験を各50%の割合で合算する。
(成績評価の基準)
他者と自分の思考の共通点、相違点について、論理的に思考し説明できる。
備  考
担当教員の実務経験の有無
×
実務経験の具体的内容