教員名 : 灰谷 謙二
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授業科目名
現代語学専門演習b
開講年次
2年
開講年度学期
2024年度後期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
J-SG-322S
担当教員名
灰谷 謙二
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
日本語学概論・日本語学基礎演習
次に履修が望まれる科目
日本語学講義1~4
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
フィールド系の音声言語研究の理論と方法について学びます。日常会話を文単位で観察し、記録する手法を知る。言語が用いられる文脈・背景を分析する視点を学びます。陳述・モダリティについての先行論を踏まえながら、未解決の新しい課題を発見します。 (受講生の到達目標) 到達目標1; (思考判断表現力)日常の話ことばの生活の中から問いをたて、これを解決する根拠資料を自分の調査でつくることができる。 到達目標2; (思考判断表現力)自分のあつめた資料にもとづいて、適切な論をたてて、発表やレポートで自分の考えを伝えることができる。 到達目標3; (主体性)先行論や討議参加者の多様な意見を取り込みながら、協働的・主体的にあたらしい知見や発展的課題に到達することができる。 【授業の概要】
音声言語を扱う時には、注目する小さな要素やデータを集めたい場合にも、それが実際に用いられた文表現まるごとをとらえておくことが重要になります。このことを一番実感しやすい素材として文末詞(終助詞)を扱います。表現を完結させ、その内容をどのような立場や心情で相手に受け渡すかという、人と人とのコミュニケーションの接点部分といえものです。ここに目をむけながら、生きた言葉のすがたをとらえる観点と方法を身につけます。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第 1回 講義;ガイダンス 表現にかかわる文末を観察することの意味 演習ローテーション決定 第 2回 講義; 終助詞研究の意味と課題 /終助詞の基本的な分類と機能 第 3回 講義・発表・討議;分析ドリル小説の文末詞を分析する。(各自発表予定の文末表現発表) 第 4回 講義・発表・討議;分析ドリル2 脚本(ドラマ・アニメ)の文末詞を分析する 第 5回 講義・発表・討議;分析ドリル3 リアルな日常会話(2分)の文末詞を分析する日 第 6回 発表・討議 担当者発表 第 7回 発表・討議担当者発表 同上 第 8回 発表・討議担当者発表 同上 第 9回 発表・討議担当者発表 同上 第10回 発表・討議担当者発表 同上 第11回 発表・討議担当者発表 同上 第12回 発表・討議担当者発表 同上 第13回 発表・討議担当者発表 同上 第14回 発表・討議担当者発表 同上 第15回 講義:総括 討論;互いの発表を振り返りながら身に着いたものと今後の課題を各自で総括する。 演習;追加資料を整え、レポート作成にはいる(一週間) (授業の方法) 第1回〜第2回は講義中心の内容で、陳述論の観点から文末を研究することの意味や研究史を理解します。談話データを扱う練習として、3・4・5回で小説や日常会話の文を観察記録し整理分析する方法を学びます。第6回から13回が各自の発表と、討議になります。ここまでに各自のテーマを決め、資料収集をはじめられるように演習作業を並行してすすめます。発表担当者は事前に準備を進め、発表資料をつくり、当日の発表をします。他の参加者は、質問や意見をとおして討議をします。残された課題、補足についての追加発表もあります。発表テーマにかかわる重要な先行研究については全員に課題のかたちで要旨要約のレポートを課します。 第14回で期末レポートの指示と書式についての詳細な説明をし、最終回で、各回の発表と全体的な傾向について総括し、成果と今後の課題を確認します。 にかかる テキスト・参考書
必要に応じてプリントを配布します。
(参考書など) 学習技術研究会(2019)『知へのステップ 第5版 大学生からのスタディ・スキルズ』 くろしお出版 佐藤郁哉(1992)『フィールドワーク書を持って街へ出よう』新曜社 藤原与一監・神部宏泰編(1984)『方言研究ハンドブック』和泉書院 日本方言研究会・方言研究支援プロジェクト サイトURL http://dialectology-jp.org/wiki.cgi?page=%CA%FD%B8%C0%B8%A6%B5%E6%BB%D9%B1%E7%A5%D7%A5%ED%A5%B8%A5%A7%A5%AF%A5%C8 『日本語学研究事典』明治書院『日本語学辞典』東京堂出版『言語学大辞典』大修館 授業時間外の学修
(事前学修)
各自の発表のために、順次、課題設定から資料収集整理の方法を段階的に説明しますので、各回の課題に対応しながら、自分の発表の準備をすすめていきます。関連する資料や材料の収集に取り組んでください。発表ローテーションが始まったら、各回の事前配布資料に目を通し、発表後の質疑の準備をしましょう。 (事後学修) 発表に関係して紹介された文献を読み、各自の発表の課題を整理し、最終レポート作成に取り組んでください。 成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
発表に向けた作業過程と発表内容(40%)、発表と討議を含めた演習への参加態度(30%)、最終レポート(30%) (成績評価の基準) 到達目標1;演習発表討議の内容を理解して発信・対応を行っている。 到達目標2;第1回〜5回で学んだ方法にそって研究を進め自分の考えを伝えられている。 到達目標3;発表討議のなかで得られた他者の意見をふまえて新たな課題に対応し 14回で指示されたこの授業のレポートの作法にしたがって最終レポートを作成している。 備 考
対⾯・オンラインにかかわらず、Teamsとポータルを授業情報や課題の連絡ツールとして活⽤し
ます。質問・討議等にも使います。 オンライン時は演習発表質疑応答を会議機能とチャットでおこないます。 担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容
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