教員名 : 藤本 真理子
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授業科目名
日本語学基礎演習
開講年次
1年
開講年度学期
2024年度前期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
J-SG-103S
担当教員名
藤本 真理子
担当形態
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
古典語の文献資料の扱いや適切な資料の読み取りなどの力を身につけ,古典語への知識を深める。それと同時に,発表と質疑により,論理的な思考のトレーニングも行う。主体的に考え,調べ,報告する技術を習得する。 (受講生の到達目標) 到達目標1; 古典語の文献資料を適切に扱い,正確な資料の読み取りを行ったうえで,対象資料や事例を説明することができる。 到達目標2; 日本語学の基本的な知識と研究方法を理解したうえで,資料に対して問いを立てて発表を行い,質疑を行うことができる。 到達目標3; 論理的思考にもとづき,古典語の文献資料を対象としたレポートを作成することができる。 【授業の概要】
中世日本語の文法について書かれた資料,『ロドリゲス日本大文典』を中心に取り上げる。この書の資料的価値を概説した上で,具体的な項目について検討していく。
検討に際しては,各自,古典作品から実際の用例を収集・分析し,ロドリゲスの言及と照らし合わせる。また,文法書としての性格を現行の文法書などと比較検討し,類似点・相違点を自ら考え,整理できるようにする。 【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第1回 講義;導入(資料の紹介ほか) 第2回 講義,小課題;中世の日本語資料の概説 第3回 講義,小課題;古典語資料をあつかう際の注意点 第4回 講義;教員による発表,具体的方法の例示 第5回 講義;参考資料・関連論文紹介 第6回 発表,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(1)—資料作成の基礎— 第7回 発表,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(2)—口頭発表の基礎— 第8回 発表,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(3)—グループワークの取り組み方— 第9回 発表,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(4)—グループワークの効果— 第10回 発表,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(5)—ディスカッションの取り組み方— 第11回 発表,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(6)—ディスカッションの効果— 第12回 発表,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(7)—レポート作成に向けて— 第13回 発表,ディスカッション;学生の発表補足(1)—レポート書式についての基礎— 第14回 講義,グループワーク;学生の発表補足(2)—レポート内容についての基礎— 第15回 講義,グループワーク;まとめ (授業の方法) オンライン・対面いずれの場合でも、MS-Teamsを活用する。また,授業に参加するにあたり,現行の文法書などを見ておくとよい。授業時にもそれらを参照できるよう,高校の時に使用していた古典文法書などを携行する必要がある。 第1回〜第5回は,授業内で中心に扱う『ロドリゲス日本大文典』に関して,時代背景とともに文献の資料性を確認し,日本語学の基本的な知識と研究方法を説明する。第6回〜第12回は,日本語学の基本的な知識と研究方法を活用して,発表をグループまたは個人で行い,他の履修者の発表には質疑を行う。質疑をふまえて内容を再検討したり,追加の調査を行ったりして,補足発表を行う。各回では,授業後にMS-Teamsを用いた課題の提出を求める。これは,日本語学の基本的な知識と研究方法への理解を定着させること,また論理的思考のトレーニングを行うことがねらいである。 テキスト・参考書
(テキスト)
●ジョアン・ロドリゲス原著 ; 土井忠生訳註『日本大文典』(三省堂、1955) 上記は、テキストとして使用するが、教科書購入を求めるものではない。これについては、初回授業時に説明を行う。 (参考書) ロドリゲス [著] ; 池上岑夫訳『日本語小文典』 (岩波文庫、1993)、岸本恵実, 白井純編『キリシタン語学入門』(八木書店、2022)ほか随時,紹介する。 授業時間外の学修
(事前学習)
第6回〜14回までは発表者が提示した事前資料、担当箇所に目を通しておく。(各0.5時間) (事後学習) 第1回〜5回は,授業内に示す課題を,各授業内容をふまえて提出する。第6回〜14回は,発表グループまたは発表者に対しての質問やコメントを提示された期日までに提出する。(第5・6回目の授業内で質問やコメントをする際の思考法について追加説明あり) 成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
各回授業への取り組み(30%)・発表および補足発表への取り組み(20%)・期末のレポート(50%) (成績評価の基準) 到達目標1;第1回〜5回の授業内容を理解して課題に取り組み,古典語の文献資料に関する知識を,第6回以降の発表・質疑・レポートに活用している。 到達目標2;第6回〜12回において,自らの発表に対しては講義・演習内容を理解して対象資料を論じ,他者の発表に対しても基本的な知識と研究方法から質疑を行っている。 到達目標3;第13回〜15回のレポート作成に向けての課題に取り組んだうえで、講義・演習内容を理解した最終レポートを作成している。 備 考
担当教員の実務経験の有無
実務経験の具体的内容
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