シラバス情報

授業科目名
日本語学講義3(古典語)
開講年次
3年
開講年度学期
2024年度後期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
J-JLG-313L
担当教員名
藤本 真理子
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための選択科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目(中学校・高等学校 国語)
施行規則に定める科目区分又は事項等・・・国語学(音声言語及び文章表現に関するものを含む。)
この授業の基礎となる科目
日本語史
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
具体的な作品や資料を対象とすることにより,日本語史における問題を発見する力,また研究の方法を身につけ,古典語への知識を深める。

(受講生の到達目標)
到達目標1; 日本語学の基本的な知識を理解したうえで,課題に取り組み,調査や分析を行うことができる。
到達目標2; 具体的な作品や資料について,自身で問いを見つけ,それについて調査や考察した結果を報告することができる。
到達目標3; 日本語学の専門的な知識・研究方法を活用したレポートを作成することができる。
【授業の概要】
鎌倉時代の資料を対象に,語彙的・文法・文体的特徴について検討する。具体的な資料の分析という作業を通して,日本語の歴史的事象について考察できるようにする。今年度は,鎌倉時代のことばを表す資料のひとつとして扱うことのできる『徒然草』を中心に,鎌倉時代の日本語について知見を深める。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第1回 講義;導入
第2回 講義;鎌倉時代の日本語の概説
第3回 講義;鎌倉時代の日本語のトピック
第4回 講義;教員による発表,具体的方法の例示
第5回 ディスカッション;論文の読解
第6回 報告,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(1)—コーパスの紹介—
第7回 報告,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(2)—コーパスを使った調査の方法—
第8回 報告,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(3)—コーパスを使った調査の実践—
第9回 講義;第5〜8回のふり返り
第10回  報告,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(4)—語彙の特徴—
第11回  報告,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(5)—助詞—
第12回  報告,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(6)—助動詞—
第13回  報告,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(7)—係り結び—
第14回  報告,ディスカッション;学生の発表と質疑応答(8)—歴史語用論—
第15回  講義;まとめ

(授業の方法)
授業では,MS-Teamsを活用する。授業内で,コーパスも扱うため,必要な回にはパソコンを携帯することを求める。また,講義は半ば演習形式でおこなう。
第1回〜3回は講義形式で,この授業で扱う『徒然草』の書かれた時代の日本語について概観する。第4回の発表の方法の説明を受け,以降,履修者は報告準備を進める。第5回は,事前の回で配布する鎌倉時代の日本語に関する日本語学の論文を読解してきたうえで,ディスカッションを行う。第6回〜8回,第10回〜14回は各自の担当箇所について,履修者が語彙・語法・ことばの運用など様々な観点から問いをたて分析した結果の報告を行う。各回の導入・まとめとして,関連する日本語学の知識や研究方法を取り上げる。第9回および第15回は,授業内で生じた疑問等を解決するために,ふりかえりを含みながら,日本語学の知識や研究方法を説明する講義回とする。
テキスト・参考書
テキストとして,『徒然草』新版 徒然草 現代語訳付き(角川ソフィア文庫、2015)を利用する(各自購入が必要)。
授業資料として,講義回はプリントを配布する。
ツールとして国立国語研究所が開発した中納言コーパス検索アプリケーションほか随時,紹介する。
参考書は,適宜指示する。
授業時間外の学修
(事前学習)
毎時,前回までの授業内容を復習する。発表の回では,発表者が提示した事前資料、担当箇所に目を通しておく。(各0.5時間)
(事後学習)
課題がある講義回は課題に取り組み,報告回は疑問点を整理したり,指摘箇所を追加調査したりする。
成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
課題を含む各回授業への取り組み(30%)
報告(20%),期末のレポート(50%)

(成績評価の基準)
到達目標1;授業への取り組みの評価基準とする。
到達目標2;報告の評価基準とする。
到達目標3;期末のレポートの評価基準とする。
備  考
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容