シラバス情報

授業科目名
日本語学概論
開講年次
1年
開講年度学期
2024年度前期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
J-JLG-101L
担当教員名
灰谷 謙二
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための必修科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目(中学校・高等学校 国語)
施行規則に定める科目区分又は事項等・・・国語学(音声言語及び文章表現に関するものを含む。)
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
日本語学講義2
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
身近な現象をあらためて見直し、日常の中から問題を発見する経験と視点をもてるようになる。日本語学全般についての基礎的知識をバランスよく獲得する。
(受講生の到達目標)
(知識・技能) 
到達目標1:日本語学に関する基本的な知識と研究方法が理解でき、日常のなかの言語的な気づきと関連付けられる。
到達目標2:日本語学に関する研究対象の対象の全体像と大まかな流れを理解でき問題の切り分けと位置づけの視点がもてる。
(思考力・判断力・表現力)
到達目標3:日本語学の基本的な研究方法に即して、資料から正確に情報を読み取り、内容を論理的に説明することができる。
【授業の概要】
日本語を研究するというのはどういうことなのかを理解します。日常生活のなかで無意識に不自由なく行えることと、それがなぜそうなっているのかを説明できることは別です。そういう意味で日本語は私たちにとってまだまだ未知の対象と言えます。いままでに学習してきた教科としての国語の知識が広範な日本語の世界のごく一部のものであることを知り、日本語がどのような特徴や仕組みをもっているか、それを理解するためにはどのようにアプローチすればよいのかという、基本的な知識と研究方法を学びます。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第1回 講義;日本語について考えること
     演習:授業のリアクションペーパーと小テスト
第2回 講義:日本語の音声・母音と子音、有声と無声、IPA
     演習:母音・子音の発音実習、基本母音の録音と提出課題
第3回 講義:日本語の音韻
    演習;条件異音の例を探す。小テスト
第4回 講義;語の文法 語構造
     演習:小テスト、連濁の法則についての小レポート
第5回 講義:文とは何か 叙述と陳述
     演習:小テスト、陳述と叙述のみわけかた
第6回 講義:文とは何か(構文論)
     演習:小テスト
第7回 講義:文の形 文の成分、従属節
     演習:主節・従属節の理解、連体修飾節の外の関係内の関係の例をあげる
第8回 講義;新しい文法の概念 時間・認知・文法化
     演習:小テスト、文法化の例をさがす。
第9回 講義;文法の変化と歴史 
     演習:小テスト、文法書で説明されていた時代による文法の違いを整理する。
第10回 講義:言葉の社会的多様性 位相
     演習:小テスト、同じ概念が複数の語で表現されるものを探してみる。
第11回 講義:日本語の方言 (講義)
     演習:小テスト、初めて指摘された方言、気づかなかった方言をさがす。
第12回 講義:日本語の文字と表記
     演習:小テスト、表記原則のちがうローマ字表記の具体例をさがしてみる。
第13回 講義:言語政策と国際化、日本語の文字・表記
     演習:小テスト、紛争や独立運動のある地域の言語政策状況をしらべてみる。
第14回 講義:言葉に現れるものの見方と世界のつくりかた。
     演習;小テスト、意味・語彙における構造分析のドリル
第15回 講義:全体のまとめ
     演習:試験準備
(授業の方法)
各回とも講義形式で内容の説明をおこないます。実際に発音をしたり、例を考えたりしたものをお互いで確認し合ったりする作業も含みます。授業後は簡単な作業課題を含む小テストを行い、内容理解の確認と定着をはかります。
テキスト・参考書
テキストは使用せず適宜プリント・パワーポイント資料を使う。
(参考書)
シリーズ<日本語探究法>朝倉書店
言語学第二版 風間喜代三他 東京大学出版会 
授業時間外の学修
(事前学修)
事前にあげたスライド資料に目をとおし、知らない用語については辞書や、日本語学研究辞典などで確認をしておきます。
(事後学修)
毎回、小テストで内容の理解を確認します。事例を探す、実際にやってみるミニレポートが含まれることがあります。
成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
毎回の確認テスト、期末テスト(70%)提出物(20%)授業への参与態度(10%) 

(成績評価の基準)
(知識・技能) 
到達目標1:日本語学に関する基本的な知識と研究方法が理解できている。日常の問題が関連付けられる。
到達目標2:日本語学に関する研究対象の対象の全体像と大まかな流れを理解できている。
(思考力・判断力・表現力)
到達目標3:日本語学的な方法で、身の回りの疑問を切り分け説明することができる。
備  考
資料の配信、課題の提出はポータルを基本とし、Teamsを授業の連絡や質疑・ディスカッションのツールとして運用します。
各回に振り返り用の小テストはFormsで実施します(Teamsでリンクを示します)。復習中心で、分からなかった用語の整理をしながら身近な問題のなかで学んだことを関連付ける習慣をつけてください。
オンライン授業になった場合は、Teamsとポータルによる事前資料配布、オンタイムでのリアルタイム授業、授業はできるだけ録画でオンデマンドで見られるようにしておきます。
 
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容