日本文学講読４（近世）

2年

2024年度前期

2.00単位

J-JLT-224L

吉田　宰

単独

教員の免許状取得のための選択科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目（中学校・高等学校　国語）
施行規則に定める科目区分又は事項等・・・国文学（国文学史を含む。）

日本文学史４（近世）

日本文学講義２（近世）

（授業の目的）
日本近世文学の読解に関する基本的な知識と研究方法を修得する。また主体的なテキストの読解を通して、確かな分析力および論理的思考力を身につける。

（受講生の到達目標）
到達目標１：自身が設定した研究テーマに関する専門用語や作家・作品などについて適切な方法で調べ、説明することができる。
到達目標２：自身が設定した研究テーマの先行研究について適切な方法で調べ、整理し、適宜引用しながら今後の課題を指摘することができる。
到達目標３：討論に積極的に参加することができる。

上田秋成『雨月物語』所収の「夢応の鯉魚」「青頭巾」を講読する。『雨月物語』は明和5年（1768）に成立し、安永5年（1776）に刊行された読本で、全9話の短編から成る怪異小説集である。本講義では諸注釈書などを活用することで、漫然と読むだけでは気づきにくい事項を確認し、作品を深く読解していく。また、受講生は近世文学に関する研究テーマを各自で設定し、先行研究を適宜踏まえながらテーマについて調査・口頭発表し、最終的には学期末レポートとしてまとめる。

（授業計画）
第　１回　ガイダンス：上田秋成および『雨月物語』についての概説　（講義）
第　２回　口頭発表および学期末レポート執筆要領についての説明　　（講義）
第　３回　「夢応の鯉魚」講読（１）：テキストを使用し、古典本文を講読する　（講義）
第　４回　「夢応の鯉魚」講読（２）：同上　（講義）
第　５回　「夢応の鯉魚」講読（３）：典拠「魚服記」を読み、「夢応の鯉魚」と比較する。先行論文を読み、近年の研究成果を知る　（講義）
第　６回　「青頭巾」講読（１）：テキストを使用し、古典本文を講読する　（講義）
第　７回　「青頭巾」講読（２）：同上　（講義）
第　８回　「青頭巾」講読（３）：同上　（講義）
第　９回　「青頭巾」講読（４）：先行論文を読み、近年の研究成果を知る　（講義）
第１０回　口頭発表（１）：グループ１の受講生は自身が設定した研究テーマについて発表する　（発表、討論）
第１１回　口頭発表（２）：グループ２の受講生は自身が設定した研究テーマについて発表する　（発表、討論）
第１２回　口頭発表（３）：グループ３の受講生は自身が設定した研究テーマについて発表する　（発表、討論）
第１３回　口頭発表（４）：グループ４の受講生は自身が設定した研究テーマについて発表する　（発表、討論）
第１４回　口頭発表（５）：グループ５の受講生は自身が設定した研究テーマについて発表する　（発表、討論）
第１５回　口頭発表（６）：グループ６の受講生は自身が設定した研究テーマについて発表する　（発表、討論）

（授業の方法）
・第１回〜第９回：教員が受講生に対して講義を行う。なお、受講生にはテキストの現代語訳を音読してもらう。
・第１０回〜第１５回：受講生を６つのグループに振り分け、各自１回の口頭発表（発表10分+討論5分）を行なってもらう。なお、発表内容は近世文学に関することであれば講義内容と直接かかわっていなくてもよい。

※受講生の人数に応じて、適宜授業内容を変更する。

（テキスト）
鵜月洋訳注『改訂　雨月物語　現代語訳付き』（角川ソフィア文庫、2006年）。その他、適宜レジュメをデータ配信する。

（参考書）
長島弘明校注『雨月物語』（岩波文庫、2018年）、秋成研究会編『上田秋成研究事典』（笠間書院、2016年）。その他、適宜指示する。

（事前学修）
テキストの現代語訳を通読し、知らない言葉の読みや意味を調べる。口頭発表にむけてレジュメを作成する。

（事後学修）
テキストや教員が配信したレジュメの内容を復習する。口頭発表で指摘されたことを整理し、学期末レポートに適宜反映させる。

（成績評価の方法）
口頭発表50％、学期末レポート50％。

（成績評価の基準）
到達目標１：口頭発表および学期末レポートにおいて、自身が設定した研究テーマに関する専門用語や作家・作品などについて適切な方法で調べ、説明することができている。
到達目標２：口頭発表および学期末レポートにおいて、自身が設定した研究テーマの先行研究について適切な方法で調べ、整理し、適宜引用しながら今後の課題を指摘することができている。
到達目標３：口頭発表において、討論に積極的に参加することができている。

・メモを取りながら受講し、また講義で取り扱わない他の短編も各自で読んでおくことが求められる。
・レジュメは紙媒体では配布しない。必要に応じて各自で印刷しておくこと。
・対面／オンラインにかかわらず、授業ではTeamsの画面共有機能を使用するので、ノートPCなどの情報機器を毎回持参すること（ノートPCを強く推奨する）。
・オンライン授業の場合：ポータルとTeamsを用いたリアルタイム授業を行う。

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