シラバス情報

授業科目名
教育課程論
開講年次
3年
開講年度学期
2024年度前期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
C-TL-301L
担当教員名
濱保 和治
担当形態
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための必修科目
科目区分…教育の基礎的理解に関する科目
施行規則に定める科目区分又は事項等…教育課程の意義及び編成の方法(カリキュラム・マネジメントを含む。)
この授業の基礎となる科目
教育原理
教師論
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
学習指導要領を元に,学校の教育方針等を踏まえた教育課程を編成していくために必要な知識と編成方法について実践的に理解するとともに,学校の特色に合わせてカリキュラム・マネジメントを行うことの意義を理解します。

(受講生の到達目標)
到達目標1.教育法規,学習指導要領,学校の教育方針等を踏まえた教育課程の機能について説明できる。
到達目標2.教科・領域・学年をまたいだ学校の教育課程全体を把握し,マネジメントすることの意義を説明できる。
到達目標3.各学校で編成される教育課程の意義や編成の方法を実践的に検討できる。
【授業の概要】
学校教育の基本的な考え方から始め,学校教育の役割を教育法規,学習指導要領,学校の教育方針等をふまえた教育課程について理解し,その編成の方法について実践的に検討する。カリキュラム研究及び学習指導要領の検討をもとに,教育課程の意義や編成の方法を考察する。また,「地域との連携」,「総合的な学習の時間」,「教科」,「教科外活動」など学校の特色を生かすカリキュラムについて事例研究や指導計画の立案や評価を実践することを通して,カリキュラム・マネジメントの考え方・進め方について理解する。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第1回:教育課程の基本(講義・グループ討議)
     ・学習指導要領の性格及び位置付け及び教育課程編成の目的
第2回:教育課程の意義(講義・グループ討議)
     ・教育課程に関する法規及び学習指導要領の法的性格
     ・教育課程が社会において果たしている役割や機能
第3回:学習指導要領改訂の変遷1 (1947, 1951,1958, 1968年改訂)(講義・グループ討議)
     ・改訂内容並びにその社会的背景(経験学習,系統学習,教育内容の現代化)
第4回:学習指導要領改訂の変遷2 (1977, 1989, 1998年改訂)(講義・グループ討議)
     ・改訂内容並びにその社会的背景(ゆとり教育,新しい学力観,生きる力)
第5回:学習指導要領改訂の変遷3 (2003, 2008, 2015, 2017年改訂)(講義・グループ討議)
     ・改訂内容並びにその社会的背景(確かな学力,豊かな人間性,健康・体力,道徳の特別教科化,主体的・対話的
      で深い学び)
第6回:教育課程編成の基本原理(1)(講義・グループ討議)
     ・教育課程編成の原理(スコープとシークエンス)
     ・育成すべき資質・能力と見方・考え方(経験主義と系統主義,育成すべき資質・能力の三つの柱)
第7回:教育課程編成の基本原理(2)(講義・グループ討議)
     ・カリキュラムの類型とカリキュラム開発(教科カリキュラム,経験カリキュラム及び工学的アプローチ,羅生門的アプ
      ローチ)
第8回:教科・領域を横断した教育内容(1)(講義・グループ討議)
     ・選択・配列する方法と特徴的な事例(「クロスカリキュラム」の理論とその事例)
第9回:教科・領域を横断した教育内容(2)(講義・演習・グループ討議)
    ・選択・配列案の作成及(総合的な学習の時間を中心とした「教科横断的」なカリキュラムの開発)
第10回:教科・領域を横断した教育内容(3)(講義・演習・グループ討議)
    ・選択・配列案の発表・討議(開発したカリキュラム(総合的な学習の時間)のグループ討議)
第11回:長期的な視野に立ち,児童及び生徒や学校・地域の実態を踏まえた教育課程や指導計画(講義・グループ討議)
    ・子どもの発達段階,社会の変化への対応,国や地域の実態,コミュニティースクール
第12回:学習指導要領に規定するカリキュラム・マネジメントの意義や重要性)(講義・グループ討議)
    ・カリキュラム・マネジメントの充実
第13回:学習指導要領に規定するカリキュラム・マネジメントの実際)(講義・グループ討議)
    ・開発→編成→計画→実施→評価→改善
第14回:カリキュラム評価の基礎的な考え方)(講義・グループ討議)
    ・保護者・地域とアカウンタビリティ,学校評価
第15回:カリキュラム評価の実際)(講義・グループ討議)
    ・カリキュラム評価のPDCAサイク
試験
(授業の方法)
各回の学修課題として,授業中に提示する課題に取り組み,レポートとして提出します。
テキスト・参考書
(テキスト)
文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年3月公示)解説 総則編』(東山書房),
必要に応じて資料を提示 する。
(参考書)
よくわかる教育課程 第2版 田中耕治編 ミネルヴァ書房
文部科学省『高等学校学習指導要領(平成30年3月公示)解説 総則編』
 
授業時間外の学修
(事前学修)
本シラバスで予告された講義内容について,事前にテキストや参考書・雑誌等によって内容の理解に努め,時事的な情報の収集に努めること。
(事後学修)
そのうえで授業後は,配付資料や授業ノート・ワークシートの振り返りを行い,授業で紹介した文献に当たるなど事後学修に努めること。
成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
試験(55%)、期末レポート(30%)、授業での討論・発表(15%)
(成績評価の基準)
到達目標1の基準
・試験において学習指導要領の役割や内容及び教育課程の機能に関する問いについて正解している。
・期末レポートにおいて,課題の問題点を見つけ,原因と解決策を論述している。
・授業でのグループ討論・発表に積極的に参加している。
到達目標2の基準
・試験においてカリキュラム・マネジメントの意義や方法に関する問いについて正解している。
・期末レポートにおいて,課題の問題点を見つけ,原因と解決策を論述している。
・授業でのグループ討論・発表に積極的に参加している。
到達目標3の基準
・試験においてい教育課程の意義や編成方法に関する問いについて正解している。
・期末レポートにおいて,課題の問題点を見つけ,原因と解決策を論述している。
・授業でのグループ討論・発表に積極的に参加している。
備  考
担当教員の実務経験の有無
実務経験の具体的内容