教員名 : 神﨑 稔章
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授業科目名
金融システム特論
開講年次
1年
開講年度学期
2023年度後期
単位数
2単位
科目ナンバリング
担当教員名
神﨑 稔章
担当形態
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
国際金融論、貨幣経済学
次に履修が望まれる科目
なし
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
本授業では、金融資産の比重や金融市場、金融機関の行動パターンに変化が広まりを見せつつあるフィナンシャリゼーション(金融化)に関する理論及び実証の両面を修得することを目的とする。 (受講生の到達目標) 到達目標1:金融化に関する英文テキストを使って自らの力で要約することができる。 到達目標2:金融化に関する高度な専門用語を使って説明することができる。 到達目標3:金融化の知識を問う質問に答えることができる。 【授業の概要】
(授業概要)
1970年代末以降の規制緩和後の米国を中心とする環境変化によって、経済主体の行動や金融の膨張や膨大な金融利潤が、金融化として出現した現象を理論面や実証面から学ぶ。また、金融利潤の追求と米国発金融危機の関係を学ぶ。 【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第1回 オリエンテーション:授業の進め方、発表担当決め 第2回 The Rise and Rise of finance「金融の台頭に次ぐ台頭」 第3回 Approaching Financialization「金融化の分析」 第4回 The First Wave of Financial Ascendancy「金融の優位の第一波動」 第5回 The Monetary Basis of Financialized Capitalism「金融化資本主義の貨幣的基礎」 第6回 The Fluid Terrain of Financialization「金融化の流動領域」 第7回 The Conundrum of Financial Profit 「金融利潤の難問」 第8回 第2回から第7回(第1部、第2部)のまとめ 第9回 The Context of Financialized Accumulation「金融化蓄積の背景」 第10回 Underlying Tendencies and Variable Forms: Mature and Subordinate Financialization; Distinguishing between real and financial accumulation「 成熟した金融化と従属的金融化; 実物的蓄積と金融的蓄積の区別」 第11回 Underlying Tendencies and Variable Forms: Mature and Subordinate Financialization; Subordinate financialization in developing countries「成熟した金融化と従属的金融化;開発途上国の従属的金融化」 第12回 Tending to Crises「危機招来への傾向」 第13回 Controlling Finance「金融のコントロール」 第14回 第9回から第14回(第3部)のまとめ 第15回 全体のまとめ (授業の方法) 各担当の英文テキストの内容をワード版2枚以内で(発表箇所、小見出し、小見出しの箇条書きの順での)要約の作成を行ってもらう。次に要約を使いつつ報告してもらう。また、報告内容を踏まえて議論を行ってもらう。各回の発表につき、担当教員が授業の補足を行う。 テキスト・参考書
(テキスト)
Costas Lapavitas(2013) Profiting Without Producing: How Finance Exploits Us All, Verso. (参考文献) Gerald A. Epstein (2006) Financialization and the World Economy, Edward Elgar Publishing. 小倉将志郎(2016)『ファイナンシャリゼーション—金融化と金融機関行動』、桜井書店。 授業時間外の学修
(事前学習)
定められたテキストを熟読の上、授業に臨んでください。特に報告準備の為に4時間程度の予習を要します。念入りに準備を行ってください。 (事後学習) 授業の内容を丁寧に復習してください。必要に応じて、参考書を用いる等、理解を深めてください。 成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
各回の報告内容(50%) 質疑応答(50%) (成績評価の基準) 到達目標1:金融化に関する英文テキストを使って自らの力で要約することができる。 到達目標2:金融化に関する高度な専門用語を使って説明することができる。 到達目標3:金融化の知識を問う質問に答えることができる。 備 考
・ある程度の金融の知識を持っていることを前提としている。「国際金融論」や「貨幣経済学」を履修済みであることが望ましい。
・テキストは英語かつ頁数が多い為、予めテクニカルタームを下調べする等根気よく学習する必要がある。 ・授業時にPCを持参してください。 担当教員の実務経験の有無
無
実務経験の具体的内容
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