シラバス情報

授業科目名
特別活動の指導
開講年次
カリキュラムにより異なります。
開講年度学期
2023年度前期
単位数
2単位
科目ナンバリング
担当教員名
大畑 和典
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための必修科目
科目区分…道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目
施行規則に定める科目区分又は事項等…道徳の理論及び指導法 
この授業の基礎となる科目
教育原理(1年前期)
教育の方法と技術・教育におけるICT活用(1年後期)
教師論(1年後期)
次に履修が望まれる科目
学校体験活動(3年通年)
教育実習事前・事後指導(4年通年)
教育実習(4年通年)
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
特別活動は、よりよい集団生活の構築を目指した様々な活動であり、その意義を理解し、学校教育全般を通して、その特性に応じた指導が必要となる。そうした特質を踏まえ、実際の指導にあたって必要な知識や素養を修得する。
総合的な学習の時間の指導は、探究的な見方・考え方を働かせ、自己の生き方を考えていくための資質・能力の育成を目指すことから、この指導にあたっては、実社会・実生活の課題探求をさせることが必要となる。したがって、そのための課題設定や指導計画及び具体的な指導並びに評価する知識・技能、さらには評価についての技能を修得する。

(受講生の到達目標)
到達目標 1;特別活動の各活動について、その意義や目標を理解し、指導計画を立案できる。
到達目標 2;特別活動の指導の在り方について理解し、その具体について述べることができる。
到達目標 3;総合的な学習の時間の意義や原理を理解し、学校教育目標との関連について述べることができる。
到達目標 4;総合的な学習の時間について、教科横断的な視点で年間指導計画を立案できる。
到達目標 5;総合的な学習の時間について、指導と評価の一体化及び留意点等について述べることができる。
【授業の概要】
特別活動は集団での活動を通して、課題の発見や解決を図り、よりよい集団ひいてはよりよい社会生活を営む上で必要となる「人間関係形成」「社会参画」「自己実現」を目指すものである。また、総合的な学習の時間は、探求的な活動の中で横断的・総合的な学習を通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていく資質・能力を養うことを目指すものである。即ち、アプローチの違いはありながらも自己の成長や集団の成熟を目指した指導に他ならない。特別活動及び総合的な学習の時間それぞれの基本的な性格、教育的意義や目標を理解し、実際に指導されている内容等を基に、集団づくりや活動の在り方、また、課題設定やその解決など、実際の指導場面を想定しながら、その指導や意義について考えていく。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第1回:特別活動及び総合的な学習の時間の意義や目標…「講義」,「課題」
第2回:特別活動及び総合的な学習の時間の位置づけと各教科等との関連…「講義」,「課題」
第3回:特別活動の基本的な性格と教育的意義と各教科等との関連…「講義」,「実習」,「グループワーク」,「課題」
第4回:学級活動の特質とその指導…「講義」,「ディベート」,「課題」
第5回:生徒会活動の特質とその指導…「講義」,「討論」,「課題」
第6回:学校行事の特質とその指導…「講義」,「課題」
第7回:特別活動の全体計画と各活動の年間指導計画の立案…「講義」,「課題」
第8回:集団活動、話し合い活動の意義とその指導…「講義」,「討論」,「課題」
第9回:特別活動の指導と評価…「講義」,「発表」,「課題」
第10回:総合的な学習の時間における教科を越えた資質能力の育成…「講義」,「課題」
第11回:総合的な学習の時間の年間指導計画の立案…「講義」,「課題」
第12回:総合的な学習の時間の指導の実際…「講義」,「演習」,「課題」
第13回:総合的な学習の時間の評価及び留意点…「講義」,「課題」
第14回:探求的な学習への支援…「講義」,「演習」,「課題」
第15回:特別活動及び総合的な学習の時間における家庭・地域連携の在り方…「講義」,「課題」
定期試験

(授業の方法)
各授業の事前・事後学習にはおよそ1時間程度を必要とし、事前に配布する授業内容のサマリーを見て、学習指導要領等の該当個所を読み込むなど、充分な予習を行うこと。また、毎回提示する課題は指定期日までに提出すること。
テキスト・参考書
文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年3月告示)解説 特別活動編』(東山書房)
文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年3月告示)解説 総合的な学習の時間編』(東山書房)
参考書
文部科学省『高等学校学習指導要領(平成30年7月告示)解説 特別活動編』
文部科学省『高等学校学習指導要領(平成30年7月公示)解説 総合的な学習の時間編』
文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年3月告示)本体』(東山書房)
文部科学省『高等学校学習指導要領(平成30年7月告示)本体』
その他、授業で紹介する。 
授業時間外の学修
(事前学修と事後学修)
事前に配布する授業内容のサマリー及び授業で紹介したURLや書籍等について、その詳細を確認する。
成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
試験成績(50%),毎回提出を求める授業内容レポート(30%),振り返りレポートによる授業参加状況(意欲・関心・態度・思考力・判断力・表現力)(20%)
評価は毎回提出を求める当該授業内容に関する課題レポート及び認定試験をもとに行う。併せて課題レポートには授業から想起されるであろう自身の経験や疑問、さらに学びたい内容等の記述を求め、その記述により授業への参加状況も評価対象とする。
(成績評価の基準)
試験成績や提出されたレポートの記述内容において、前述の到達目標1〜5に沿った記述の程度を評価する。即ち、
到達目標 1;特別活動の各活動について、その意義や目標を理解し、指導計画の立案について述べているか。
到達目標 2;特別活動の指導の在り方について理解し、その具体について述べているか。
到達目標 3;総合的な学習の時間の意義や原理を理解し、学校教育目標との関連について述べているか。
到達目標 4;総合的な学習の時間について、教科横断的な視点で年間指導計画の立案について述べているか。
到達目標 5;総合的な学習の時間について、指導と評価の一体化及び留意点等について述べているか。
といった点で評価する。また、全体の評価については、概ね評価の方法に示した割合とする。
備  考
テキストおよび配付資料を熟読してその内容を理解するとともに、実際に教育現場に身を置いているものと想定してその指導等について自分の考えをもつこと。
担当教員の実務経験の有無
実務経験の具体的内容
中学校教員として、38年間、学校教育に携わり、教育課程の編成やその実践・指導をすすめるとともに、校長として教職員の人材育成に努めた。退職後は拠点校指導員として新任教員の指導にも従事した。