教員名 : 水野 椋太
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授業科目名
古文書学
開講年次
3年
開講年度学期
2023年度前期
単位数
2単位
科目ナンバリング
J-RE-323L/A-RC-323L
担当教員名
水野 椋太
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
【授業の目的】
日本史を研究する上で必要不可欠である古文書についての理解にあたって、古文書の様式や形態、機能、伝来といった基本的な知識を身につける。また、古文書の様式の変化や果たした機能に注目し、日本の古代から中世の歴史的展開過程について理解する。 【到達目標】 到達目標1:古代から中世の古文書を、基礎知識を活用して内容把握することができる。 到達目標2:上記で習得した内容把握をもとに、個々の古文書が果たした機能について述べることができる。 到達目標3:古代から中世の古文書の変遷とともに、歴史的展開過程を論じることができる。 【授業の概要】
講義の前半では、古文書の概説、及び古文書の主要な様式について解説を行う。後半は、中世後期(室町時代以降)を中心に古文書の様式や機能、伝来について解説を行う。なお、授業内容については、受講生の意見・反応などもふまえ内容変更する可能性がある。
【授業計画と授業の方法】
【授業計画】
第1回 ガイダンス—古文書学とは—(講義) 第2回 古文書の様式・形態1—古文書用語・様式—(講義) 第3回 古文書の様式・形態2—料紙—(講義) 第4回 公式様文書1—詔書・符—(講義) 第5回 公式様文書2—解・移・牒—(講義) 第6回 公家様文書1—口宣・宣旨・官宣旨—(講義) 第7回 公家様文書2—下文・庁宣・留守所下文—(講義) 第8回 公家様文書3—御教書—(講義) 第9回 武家様文書—下文・下知状・関東御教書—(講義) 第10回 室町幕府文書(講義) 第11回 室町・戦国時代の文書(講義) 第12回 天下人文書(講義) 第13回 古文書にみる中世の尾道(講義) 第14回 戦国大名毛利氏の文書(講義) 第15回 古文書の伝来—厳島文書を事例に—(講義) 【授業の方法】 第1回〜第3回は、古文書学を学ぶ上での基本的な用語を確認する。 第4回〜第12回は、古代から中世の古文書の様式や形態、機能について解説する。 第13回〜第15回は、第12回までの授業内容をふまえて、古文書から中世の尾道を読み解く、また古文書が現在まで伝来したのはなぜかについて解説する。 毎回の授業終わりにコメントペーパーを書いてもらう。授業の要点を受講生自身が取りまとめ、併せて授業内容に関する疑問など質問もあれば記入する。コメントペーパーの内容は次回の授業に反映し、受講生間で内容を共有しながら、各回の授業での学びを定着させていく。 テキスト・参考書
講義内容をまとめたレジュメを配布。
参考文献は以下の通り。 佐藤進一『新版 古文書学入門』(法政大学出版局、1997年) 日本史史料研究会監修、苅米一志著『日本史を学ぶための古文書・古記録訓読法』(吉川弘文館、2015年) 小島道裕『読めなくても大丈夫!中世の古文書入門』(河出書房新社、2016年) その他、講義内にて適宜紹介します。 授業時間外の学修
各回授業の事前・事後学習はそれぞれ1時間程度必要とする。事前学習では、古代から中世にかけての日本史の流れを概説書などで確認しておくこと、事後学習では、毎回の授業内容について復習し、理解を深めること。
成績評価の方法と基準
【成績評価の方法】
講義への取り組み状況〈コメントペーパーへの記入内容〉(30%) 中間レポート(30%)、期末試験(40%)を総合して判断する。 また成績判定にあたっては、最低2/3以上の出席(10回分)を求める。 【成績評価の基準】 到達目標1、2:期末試験での設問に対して、講義内容に基づく解答がなされている。 到達目標3:中間レポートと期末試験の論述問題において、講義内容をふまえて古代から中世の古文書の変遷と歴史的展開過程を記述している。 備 考
本講義はくずし字の読解を目的としたものではないため、くずし字の読解能力は問いません。また、古代〜中世にかけての日本史の流れについて概説書などで把握することや博物館などへ赴き、実際に古文書を観覧するといった自主的な取り組みを勧めます。
大学の方針として対面授業の実施が出来ない場合、ポータル・teamsを用いて動画・資料を配信するオンデマンド授業を予定しています。但し、受講者人数の多少などでteamsを用いたリアルタイム授業を行う可能性もあります。詳細は、初回の授業時に提示します。 担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容
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