教員名 : 藤井 佐美
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授業科目名
民話研究
開講年次
2年
開講年度学期
2023年度後期
単位数
2単位
科目ナンバリング
J-RE-203L
担当教員名
藤井 佐美
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
民俗学1、民俗学2
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
在地伝承を多様な観点から分析し、民話を研究する意義を身近な伝承事例と関連づけて説明できるようになることを目指す。 (受講生の到達目標) 到達目標1:民話の調査・記録・伝承方法に関する基礎知識を理解した上で、民話研究の歴史と意義について説明することができる。 到達目標2:身近な事例と関連づけて、探究的な学びから伝承・伝播をめぐる諸問題と日本民話の特質を分析し論じることができる。 【授業の概要】
テキストを手掛かりに全国におよぶ伝播と伝承の系譜を辿りながら、民話を研究することの意義を学ぶ。とくに、柳田国男や折口信夫が注目した沖縄県八重山列島石垣島の伝承(伝説・昔話・世間話・俗信・祭祀・芸能)をめぐる実地調査の成果(文献・音声・映像等)を中心に、文学作品との関連・伝承の将来性・民話資料作成までのプロセスについて学ぶ。また、各テーマにかかわる尾道の伝承話もとりあげて、身近な地域の民話研究の可能性についても学ぶ。
【授業計画と授業の方法】
(授業の計画)
第 1回 講義:ガイダンス 授業の目的・到達目標・授業進行方法の説明 第 2回 講義:伝説・昔話・世間話の境界線 第 3回 講義:口承文芸の分類と話型 第 4回 講義:民話を伝える方法 1 言い伝えからテキストへの道程 第 5回 講義:民話を伝える方法 2 音声・映像の役割 第 6回 講義:俗信と昔話 第 7回 講義:災害と民話 第 8回 講義:はじまりを伝える民話 第 9回 講義:聖女をめぐる伝承 第10回 講義:疫病神と民話 第11回 講義:盆と民話 第12回 講義:葬送儀礼と民話 第13回 講義:大歳と正月の民話 第14回 講義:仏教説話と民話 第15回 講義:年中行事と民話 まとめ (授業の方法) 第1回のガイダンスに基づき、第2回〜第6回では民話の学術用語・分類・構成要素の役割・伝承方法等から研究の歴史を辿り、民話資料が出版されるまでの手順を確認する。第7回〜第15回ではテーマにかかわる文学作品・音声・映像資料等をあわせて身近な在地伝承を解説し、民話の研究意義についての統括をおこなう。 毎回の課題への取り組みを必須とし、フィードバックによりテーマの連関性を確認しながら読み進める。フィードバックは個人情報を保護しテーマに応じ適切におこなう。 テキスト・参考書
福田晃・山里純一・藤井佐美・石垣繁・石垣博孝編『琉球の伝承文化を歩く4 八重山・石垣島の伝説・昔話(二)ー登野城・大川・石垣・新川ー 』(三弥井書店)
(参考書) 授業で紹介する。 授業時間外の学修
(事前学習)
次回に取り上げるテーマに関するリサーチを進めておくこと。 (事後学習) 各回の授業テーマを身近な事例と関連づけて考察し、指定期日までに課題を提出すること。 成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
授業への取り組み(20%)と毎回の課題提出内容(80%)の積み重ねによる総合評価。 (成績評価の基準) 到達目標1:口承文芸の歴史と調査にかかわる手順や基礎知識を理解し、文学と民俗学領域との結びつきをふまえながら民話研究の意義について説明することができている。 到達目標2:民話を手掛かりに日本文化の特質を身近な地域の事例と関連づけた上で分析し、適切な表現を用いて論じることができている。 備 考
事前の授業連絡内容を確認した上で、大学ネットワーク(ポータルサイトとteams)に接続可能な状態で受講すること。
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容
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