教員名 : 藤川 功和
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授業科目名
日本文学史3(中世)
開講年次
1年
開講年度学期
2023年度後期
単位数
2単位
科目ナンバリング
J-JLT-213L
担当教員名
藤川 功和
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための選択科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目(中学校・高等学校 国語) 施行規則に定める科目区分又は事項等・・・国文学(国文学史を含む。) この授業の基礎となる科目
古典文学基礎演習
次に履修が望まれる科目
日本文学講読3(中世)
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
絵画化された文学作品を主な教材として、院政期から室町時代までの中世文学の歴史(成立と展開)に関する基礎知識を身に付ける。 (受講生の到達目標) 到達目標1; 絵画化された文学作品を、基礎知識を活用して読み解くことができる。 到達目標2; 上記基礎知識を踏まえて絵画化された文学作品を読み解きながら、中世文学の特質を述べることができる。 到達目標3; 個別に読み解いた文学作品を相互に関連付けて、中世文学の歴史を把握し、その知識に基づいたレポートを作成することができる。 【授業の概要】
絵画化された文学作品を読み解く上での基礎知識を共有した上で、院政期末から室町時代までに絵画化された文学作品を通時的に取り上げ、各作品の特質を中世文学の歴史に添いながら学ぶ。また各作品の特質をより良く理解する為に、翌週扱う作品の特質に関わる設問を発出する。授業中に各作品の精密なレプリカを展示し、それらの鑑賞を通じて作品に関する理解をより深める。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第1回 講義:授業の目的・到達⽬標・授業の進め方について 第2回 講義:絵巻作品を読み解く上での基礎的知識①(絵と文学との関りの歴史、絵画化された文学作品の古例の紹介) 第3回 講義:絵巻作品を読み解く上での基礎的知識②(絵巻作品で用いられる基本的な描写方法、連続絵巻を用いた絵巻作品読解の実践) 第4回 講義:『鳥獣人物戯画』甲巻をレプリカで鑑賞しながら、作品の構造と描かれたモチーフの特質を学ぶ 第5回 講義:『鳥獣人物戯画』乙巻をレプリカで鑑賞しながら、作品の構造と描かれたモチーフの特質を学ぶ 第6回 講義:『鳥獣人物戯画』全巻を通して、作品成立の背景を学び、〈戯人化された異類〉という系譜がその後の中世文学史においてどのように展開したのかについて学ぶ。 第7回 講義:『伴大納言絵詞』上巻を、『宇治拾遺物語』本文と比較しつつレプリカで鑑賞し、作品の構造とその特質を学ぶ 第8回 講義:『伴大納言絵詞』中巻を、『宇治拾遺物語』本文と比較しつつレプリカで鑑賞し、作品の構造とその特質を学ぶ 第9回 講義:『伴大納言絵詞』全巻を通して、作品成立の背景を学び、〈史実をもとにした説話〉がどのように形作られ、それらの集積である〈説話集〉がその後の中世文学史においてどのように展開したのかについて学ぶ。 第10回 講義:国宝『源氏物語絵巻』の徳川美術館本を、『源氏物語』本文と比較しつつレプリカで鑑賞し、作品の構造とその特質を学ぶ 第11回 講義:国宝『源氏物語絵巻』の五島美術館本を、『源氏物語』本文と比較しつつレプリカで鑑賞し、作品の構造とその特質を学ぶ 第12回 講義:国宝『源氏物語絵巻』全巻を通して、作品成立の背景を学び、作り物語がどのように享受され、中世以降の王朝物語にどのように展開したのかについて学ぶ。 第13回 講義:『隆房卿艶詞絵巻』をレプリカで鑑賞しながら、作品の構造と描かれたモチーフの特質を学ぶ 第14回 講義:『隆房卿艶詞絵巻』と『平家物語』を相互比較しながら、軍記物語が中世においてどのように享受されたのかについて学ぶ 第15回 講義:まとめ これまで扱った作品を振り返りながら、日本中世文学史のアウトラインを確認する (授業の方法)第1回〜第14回は講義で扱う作品の特質や主題に関わる設問を事前に発出し、寄せられた回答も適宜援用しながら授業を進行する。絵巻の鑑賞においては、作品理解に関わるポイントを設問形式で問い、寄せられた回答を共有しながら授業を進行する。レポートはグループ課題とし、文学作品を絵画化した絵巻を、和綴じノートを分解した材料を基に作成する。中世に作成された絵巻作品というコンセプトを設けることで、装丁や詞書(崩し字で記載)等も成立した時代を意識しながら作成することになり、授業で共有した知識や各作品の考察ポイントを綜合的に復習・活用・応用することで、学びをより慥かなものとする。 テキスト・参考書
(テキスト)適宜資料を配信もしくは配布する。
(参考文献)適宜授業で紹介する。 授業時間外の学修
(事前学修)
オンラインで発出する翌週取り扱う作品の主題や特質に関わる設問について、期日までに回答を送る。 (事後学修) 授業の復習、最終レポート(文学作品を原作とする絵巻制作:グループ課題)の作成。 成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
課題への取り組み(20%) 試験(50%)、最終レポート(30%) (成績評価の基準) 到達目標1:事前に発出した設問への回答がなされている 到達目標2:試験において、絵画化作品から読み取れる中世文学の特質やその歴史に関する知識を記述している。 到達目標3:授業で得た知識に基づいて、文学作品を絵画化することができる。 備 考
課題の提出は、原則としてMS-teamsもしくはformsで行います。
文書作成ソフト、MS-teamsがインストールされた大学ネットワークに接続可能なパソコン及びスマートフォンを用意してください。 担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容
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