監査論

3年

2023年度前期

2単位

E-MN-308L

井上　善弘

単独

簿記入門、商業簿記、会計学

　我が国における金融商品取引法に基づく内部統制監査が，どういった基本的思考の下で、どのような方法論を用いて実施されているかを身に付けさせる。併せて、内部統制監査と財務諸表監査の関係性について身に付けさせる。
・内部統制の基本的要素と機能について説明できる。
・経営者による財務報告に係る内部統制の評価の方法について説明できる。
・内部統制監査の意義と理論構造について説明できる。
・日本型内部統制監査の論理と課題について論じることができる。

　監査論の主要な研究領域である内部統制監査について、財務諸表監査との関係性に留意しながら，その基本的思考及び方法論について説明する。内部統制監査は、企業が公表する内部統制報告書の信頼性を独立した第三者の立場から保証することをその任務とする。今日の我が国においては，内部部統制監査に関する知識の修得は，企業の金融商品取引法に基づくディスクロージャー制度を理解する上で必須の前提条件となっている。

第　１回　監査とは（講義）
第　２回　財務諸表監査の意義と必要性（講義）
第　３回　内部統制報告制度導入の背景と経緯（講義）
第　４回　内部統制の基本的要素と機能（講義）
第　５回　経営者による財務報告に係る内部統制の評価（その１ 評価範囲の決定と全社的な内部統制の評価）
　　　　（講義・小テスト（１））
第　６回　経営者による財務報告に係る内部統制の評価（その２ 業務プロセスに係る内部統制の評価）（講義）
第　７回　経営者による財務報告に係る内部統制の評価（その３ 内部統制報告書の作成）（講義）
第　８回　内部統制監査の意義〜保証業務の観点から〜（講義・小テスト（２））
第　９回　監査人による評価範囲の妥当性に関する検討
第１０回　監査人による全社的な内部統制の評価の妥当性の検討（講義）
第１１回　監査人による業務プロセスに係る内部統制の評価の妥当性の検討（講義）
第１２回　内部統制監査報告書の意義と構造（講義）
第１３回　内部統制監査と財務諸表監査との間の関係性（講義）
第１４回　日本型内部統制監査の論理と課題
第１５回　講義全体の総括と整理（講義・小テスト（３））


小テスト（１）は第１回〜第４回の講義内容について，小テスト（２）は第５回〜第７回の講義内容について，小テスト（３）は第８回〜第14回の講義内容を，それぞれの対象範囲とする。レポートは講義全体を対象範囲とする。

テキスト：井上善弘『内部統制監査の論理と課題』創成社，2022年（2,585円）。
参考書：特になし。

　(事前学習）
　教科書の該当箇所と事前に配布している資料を熟読すること

（事後学習）
　教科書及び配布資料の該当箇所を復習すること。また，小テストに対する対策を怠らないこと。

　（成績評価の方法）
　　小テスト（15点×3回＝45点）、レポート（55点）
　（成績評価の基準）
　　到達目標１　内部統制の基本的要素と機能について説明できる。
　　到達目標２　経営者による財務報告に係る内部統制の評価の方法について説明できる。
　　到達目標３　内部統制監査の意義と理論構造について説明できる。
　　到達目標４　日本型内部統制監査の論理と課題について論じることができる。　
　

テキストは，第１回の授業より前に必ず購入しておくこと。授業は，受講生が本テキストを購入済みであることを前提に，本テキストの内容に沿って行う。

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