シラバス情報

授業科目名
国際経済学
開講年次
3年
開講年度学期
2023年度前期
単位数
2単位
科目ナンバリング
E-EC-307L
担当教員名
岡本 隼輔
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための選択科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目(高等学校 商業)
施行規則に定める科目区分又は事項等・・・商業の関係科目
この授業の基礎となる科目
ミクロ経済学1
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】

(授業の目的)
国際貿易を軸に国際経済学について学びます。現代社会において、一国だけでは財や金銭の循環は完結していません。さまざまな国や産業が取引を行い生産活動を行うことで、私たちの生活の豊かさは実現されています。こうした国際的な動きを理論的に捉えることができるようになることを目的とします。

(受講生の到達目標)
到達目標1; 国際経済学の基本的理論を理解し、説明できるようになる。
到達目標2; 理論を実際の国際経済の現状に応用して、グローバルな財や資本の移動について説明できるようになる。
到達目標3; 国際的な産業構造などについて定量的な計算ができるようになる。
【授業の概要】

世界には様々な国がありますが、国ごとに生産要素(土地、労働、資本)が異なるため、得意な経済活動が異なります。「貿易を行うようになる条件は何なのか」「貿易を行うメリットは何なのか」など、基本的なところからミクロ経済学的な視点を交え理論的に学んでいきます。加えて、地理的な距離と貿易量との関係や国際的なサプライチェーンを定量的に判断するための手法などについても学びます。
また本授業においては毎度小テストを行い、各回で学習する内容の理解を深められるようにします。
【授業計画と授業の方法】

(授業計画)
第1回 イントロダクション
 講義全体の概観把握
第2回 国際経済の概念
 国ごとに異なる性質について
第3回 国際貿易の基本的仕組(1)
 生産可能性フロンティアと無差別曲線について
第4回 国際貿易の基本的仕組(2)
 貿易を行うことで達成される効用の増加について
第5回 国際貿易の基本的仕組(3)
 国内での産業成長が二国間貿易に与える影響について
第6回 リカードモデル(1)
 2財のどちらかに注力することで失う機会費用について
第7回 リカードモデル(2)
 生産特化による財の消費量について
第8回 リカードモデル(3)
 生産特化の実証例について
第9回 ヘクシャー=オリーンモデル(1)
 資本や労働の賦存量で貿易を考察するための下準備について
第10回 ヘクシャー=オリーンモデル(2)
 財を生産する際の労働と資本の配分決定について
第11回 ヘクシャー=オリーンモデル(3)
 生産要素価格が貿易に与える影響などに関するいくつかの定理について
第12回 グラビティモデル
 地理的な距離と貿易量を定量的に測る手法について
第13回 産業連関分析
 産業構造をマクロ的に見る統計データの一つについて
第14回 国際産業連関分析(1)
 国際的なサプライチェーンについて
第15回 国際産業連関分析(2)
 グローバル経済における経済波及効果について

(授業の方法)
第1回~第15回:
PPTによるスライドを用いての講義(前半)
講義内容の振り返りを兼ねた小テスト(後半)
テキスト・参考書

(テキスト)
指定なし

(参考書)
伊藤元重・大山道弘著『国際貿易』岩波書店、岩田一政著『国際経済学』新世社
クルーグマン・オブズフェルド(山本章子訳)『クルーグマンの国際経済学 理論と政策 上 貿易編』ピアソン
授業時間外の学修

(事前学修)
第1回: シラバスや参考書に目を通し、国際経済学への関心を高めてください。
第2回以降: 配布資料の予習を行ってください。

(事後学修)
第1回: イントロダクションで得た本講義に関するキーワードや情報を、自身で調べてください。
第2回以降: 講義で配布される小テスト(練習問題)に取り組んでください。
成績評価の方法と基準

(成績評価の方法)
1) 小テスト(30%)
2) 期末試験(70%)

(成績評価の基準)
1)は、上記「到達目標1」「到達目標2」「到達目標3」により行います。
2)は、上記「到達目標1」「到達目標2」「到達目標3」により行います。
備  考
複数回実施する小テストで講義内容を振り返ると理解が深まると思います。
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容