シラバス情報

授業科目名
専門演習1b
開講年次
3年
開講年度学期
2023年度後期
単位数
2単位
科目ナンバリング
E-CS-302S
担当教員名
神﨑 稔章
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
金融論Ⅰ、金融論Ⅱ
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
 本演習は、専門演習1aで培った金融ファイナンスの基礎的知識を土台とした上で、デジタル金融に関する各国の現状と動向を、その技術的進化と決済システムの観点から説明し、日本と世界の金融インフラの特徴や違いについて議論できるようになることを目的とする。また、授業の後半では、卒業論文作成の準備段階として、金融ファイナンスに関する研究を発表し、議論を行えるようになることも目的とする。


(受講生の到達目標)
 到達目標1:テキストや論文の内容を分かりやすい発表資料へ変換することができる。
 到達目標2:発表資料の内容をPCを用いて発表し、質疑に応じることができる。
 到達目標3:デジタル金融やフィンテックに関する専門用語を説明できる。
【授業の概要】
 指定したテキストを基に、発表用資料を作成し、発表を行うだけでなく、質問に答えることで、デジタル金融の特徴や課題を議論できるようにする。授業の後半では、様々な金融経済の研究を発表し、討論を行うことができるようにする。  
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)

第1回 オリエンテーション(講義、演習)
    授業の進め方・発表順の決定
第2回 新しい金融産業の構築(演習)
    日本経済の構造問題・国家戦略としてのIT政策・コロナショックと世界経済
第3回 スウェーデン(1)(演習)
    最先端のキャッシュレス社会
第4回 スウェーデン(2)(演習)
    現金保有に関する新法・中央銀行デジタル通貨
第5回 フィンランド(1)(演習)
    MaaSと企業立国・北欧リカレント教育の一翼
第6回 フィンランド(2)(演習)
    口座維持と預金金利のゼロ制約
第7回 エストニア(1)(演習)
    電子国家化とオープン化
第8回 エストニア(2)(演習)
    チャレンジャーバンクとネオバンク
第9回 日本へのインプリケーション(演習)
    北欧から学ぶこれからの金融像 
第10回 我が国のデジタル戦略に関する発表と議論1(演習)
第11回 我が国のデジタル戦略に関する発表と議論2(演習)
第12回 我が国のデジタル戦略に関する発表と議論3(演習)
第13回 研究文献の発表1(演習)
第14回 研究文献の発表2(演習)
第15回 研究文献の発表3(演習)

(授業の方法)
 初回は、教員が授業の進め方や発表順等の取り決め等を丁寧に説明する。第2回から第9回は、各受講生が指定テキストを用いて、発表資料を準備し、発表と質疑応答を行ってもらう。第10回から第12回に至る回では、1回につき2名が、テキストで学んだ世界の先端事例や参考書を参考に、インターネット検索によって調べたデータを用いた分析を行い、今後我が国にとって必要なデジタル金融戦略の提言に関する発表と質疑応答を行ってもらう。第13回から第15回に至る回では、1回につき受講生2名が、卒業研究の準備段階として、関心のある金融や国際金融及び世界経済に関する学術論文に関する発表と質疑応答を行ってもらう。
テキスト・参考書
(テキスト)
 中曽宏監修、山岡浩巳・加藤出・長内智著『デジタル化する世界と金融ー北欧のIT政策とポストコロナの日本への教訓』、金融財政事情研究会、2020年.

(参考書)
 嘉治佐保子、他共著『フィンテックの経済学ー先端金融技術の理論と実践』、慶応大学出版会、2019年.神作裕之、他共編『金融とITの政策学ー東京大学で学ぶFintech・社会・未来』、金融財政事情研究会、2018年.宮尾雅宣著『決済サービスとキャッシュレス社会の本質』、金融財政事情研究会、2020年.菅野泰夫著『ブレグジット後の金融街シティとチャレンジャーバンクの可能性』、金融財政事情研究会、2021年.木内登英著『決例版 リブラ』、東洋経済新報社、2019年.
授業時間外の学修
(事前学修)
 テキストや提言に関する発表については、テキストや参考書等を事前に読み込み、必要なデータ等を作成し、当日の発表に備えてください。次に、研究文献の発表については、各受講生が選択した論文を熟読し、発表資料を作成してください。

(事後学修)
 担当するテキストや文献発表の後、参考文献を読むことで、研究の関心を深めてください。
成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)

 テキスト及び提言の発表内容(30%)
 研究論文の発表内容(20%)
 質疑応答や発言等、授業参加の積極度(50%)

(成績評価の基準)
到達目標1: テキストや論文の内容を分かりやすい発表資料へ変換することができる。
到達目標2: 発表資料の内容をPCを用いて発表し、質疑に応じることができる。
到達目標3: デジタル金融やフィンテックに関する専門用語を説明できることができる。 
備  考
発表はTeamsを用いるため、授業ではPCを持参してください。
担当教員の実務経験の有無
実務経験の具体的内容