シラバス情報

授業科目名
専門演習1a
開講年次
3年
開講年度学期
2023年度前期
単位数
2単位
科目ナンバリング
E-CS-301S
担当教員名
神﨑 稔章
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
金融論Ⅰ、金融論Ⅱ
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
 専門演習1aでは、金融ファイナンスのテキストを読み、金融の知識を用いて体系的に議論できるようになることを目的とする。具体的には、金融や通貨・間接金融や直接金融・銀行や証券会社・中央銀行等の金融の仕組みに関する視点や、投資運用の視点、コーポレートファイナンスの視点、という3つの視点から、金融ファイナンスに関する理論や制度に関する専門的知識を習得し、金融の各トピックについて建設的な議論ができることを目指す。

(受講生の到達目標)
 到達目標1:図表や説明を発表資料として作成し、プレゼンテーションを行うことができる。
 到達目標2:金融ファイナンスの専門内容を分かりやすく説明し、質問に対して論理的に説明することができる。
【授業の概要】
(授業の概要)
 本演習は、金融のしくみ(第1回〜第7回)、投資と運用(第8回〜第10回)、コーポレートファイナンス(第11回〜第15回)という3つの視点を、テキストから学ぶ。これらの視点をより深い理論及び制度的観点から考察する上で、事前のパワーポイント作成、発表、参加者全員で質疑応答を通じて、金融問題の知見を深める。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第1回 オリエンテーション(講義、演習)
    授業の進め方・金融に関する素朴な疑問集
第2回 お金の基本(演習) 
    お金の基本・新しいお金の形と多様化する決済・貨幣の需要と供給
第3回 金融システム(演習)
    金融の主役は国で異なる・間接金融と直接金融・金融市場
第4回 金融機関の全体像(演習)
    金融機関の基本・金融システムの歪み
第5回 銀行(演習)
    金融仲介機関・信用創造と経済・決済機能・地銀の現状・銀行監督規制
第6回 銀行(演習)
    フィンテックやBaaSと多様なビジネスモデル・金融危機・グローバル金融規制
第7回 金融政策(演習)
    中央銀行の役割・金融政策の信頼性・デジタル通貨の検討・金利の全て
第8回 ポートフォリオ理論(演習)
    リスクとリターン・効率性ポートフォリオ・CAPM
第9回 投資を支援する金融技術(演習)
    デリバティブ・証券化
第10回 幸福を支える制度と方法(演習)
    年金制度と税制・3つの分散
第11回 会社を始める(演習)
    コーポレートファイナンス・資金調達と情報の非対称性
第12回 企業価値の研究(演習)
    企業価値と事業価値・最適資本形成
第13回 企業戦略とプロジェクト評価(演習)
    プロジェクト評価・NPV法・IRR法
第14回 情報理論とコーポレートガバナンス(演習)
    契約理論とエージェンシー問題・ステークホールダーとガバナンス
第15回 ステークホールダー資本主義(演習)
    ESG投資とその問題点

(授業の方法)
 授業は、第1回を除いて、全て演習形式になる。
 各回において、担当する発表者がテキストの内容をPCを使って報告する。疑問に感じられる点や意見について発表者だけでなく全員で検討し、討論を行う方法を行う。発表者を含む全員がテキストを解説できるよう、全員がテキストの予習を行い、授業当日に全員が質問を行う。
テキスト・参考書
(テキスト)
 野崎浩成『教養としての「金融&ファイナンス」大全』、日本実業出版社、2022年.
授業時間外の学修
(事前学修)
 発表者は、テキストの内容をパワーポイントを用いて発表の準備を行ってもらう。発表者は、事前にテキストを読み込み、参加者に分かりやすく伝えるよう工夫を行ってください。発表者以外の方も、事前にテキストを読むことで授業の準備を行ってください。

(事後学修)
 テキストや授業で話した内容のメモを繰り返し読み返してください。分からないことは、紙に書いて図表を作成したり、計算を解いて確認を行ってください。
成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
 発表(30%)
 発表資料(20%)
 授業中の質問や発言の程度(50%)

(成績評価の基準)
到達目標1:金融及びファイナンスのテキストや、テキスト内容に関連する金融データ及び参考文献を用いて、自らの発表資料を作成し、プレゼンテーションを行うことができる。
到達目標2:金融分野に関する理論や制度に関して説明を行い、質疑応答を行うことができる。
備  考
パワーポイント等をTeamsで画面共有するので、各回にPCを持参してください。 
担当教員の実務経験の有無
実務経験の具体的内容