シラバス情報

授業科目名
経営シミュレーション
開講年次
2年
開講年度学期
2023年度前期
単位数
2単位
科目ナンバリング
E-IN-206L
担当教員名
有馬 昌宏
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための選択科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目(高等学校 情報)
施行規則に定める科目区分又は事項等・・・マルチメディア表現及び実習(実習を含む)
この授業の基礎となる科目
情報とコンピュータ
次に履修が望まれる科目
経営情報論
【授業の目的と到達目標】
【講義の目的】
不確実性が増大している現代において、制御できない外部環境の変化に応じて企業などの組織や社会がどのような対策をとるべきかを検討するにあたり、模擬実験とも訳されるシミュレーションが問題解決においてますます大きな役割を果たすようになってきています。本講義では、Excelやシミュレーションソフトを利用しながら、シミュレーションの考え方および経営分野で利用される各種シミュレーション技法を具体的な事例による実習によって確実に理解し、まずは並ばなくても済むレジやトイレの問題や紙切れにならないプリンターの用紙確保の問題などのような身近な問題に対してシミュレーションで問題解決ができるようになることを目指します。
【到達目標】
1.経営におけるシミュレーションの役割や有用性と限界について説明できる。
2.Excelの関数を使用して簡単な待ち行列等のシミュレーションが行える。
3.VBAで簡単なシミュレーションのためのプログラムが記述できる。
4.シミュレーション専用のソフトウェア(AnyLogicなど)を利用して高度な経営シミュレーションを行える。
【授業の概要】
サッカーの反則にもあるように、Simulationとは元来は「まねる」という意味を有していますが、現代では、現実の社会や企業などのシステムの状況を示す変数(評価変数、結果変数)が制御可能な変数(決定変数)と制御不可能な変数(環境変数)との関係でどのような挙動を示すかをモデルを使用して「まね」てみる模擬実験の意味を持っています。本講義では、現代社会で広く利活用されているシミュレーション技術の中でも、「待ち行列」や「在庫管理」などの経営分野や「マルチエージェントシステム」や「システム・ダイナミクス」などの社会工学分野でのコンピュータシミュレーションに焦点を当て、各種シミュレーション技法について、基礎となる理論を紹介した上で、実際にExcelやシミュレーション専用の言語(AnyLogic)などを利用する実習を通じて、実際に応用できる能力の醸成に努めます。
【授業計画と授業の方法】
第1回 シミュレーションとは(講義の概要、講義の方法、ビュッフォンの針)(講義、Excelによる実習、課題)
第2回 モデル分析とシミュレーション(ケースを用いた企業財務シミュレーション1)(講義、Excelによる実習、フィードバック、課題)
第3回 モデル分析とシミュレーション(ケースを用いた企業財務シミュレーション2)(講義、Excelによる実習、フィードバック、課題)
第4回 損益分岐点分析とシミュレーション(講義、Excelによる実習、フィードバック、課題)
第5回 待ち行列の理論とシミュレーション1(講義、Excelによる実習、フィードバック、課題)
第6回 待ち行列の理論とシミュレーション2(講義、Excelによる実習、フィードバック、課題)
第7回 在庫管理の理論とシミュレーション1(講義、VBAによる実習、フィードバック、課題)
第8回 在庫管理の理論とシミュレーション2(講義、VBAによる実習、フィードバック、課題)
第9回 これまでの講義のまとめと振り返り(講義、実習、フィードバック、課題)
第10回 セルオートマトンとマルチエージェント・システムによるシミュレーション1(講義、Excelによる実習、フィードバック、課題)
第11回 セルオートマトンとマルチエージェント・システムによるシミュレーション2(講義、Excelによる実習、フィードバック、課題)
第12回 システム・ダイナミクスによる社会のシミュレーション1(講義、AnyLogicによる実習、フィードバック、課題)
第13回 システム・ダイナミクスによる社会のシミュレーション2(講義、AnyLogicによる実習、フィードバック、課題)
第14回 セルオートマトンとマルチエージェント・システムによるシミュレーション3(講義、AnyLogicによる実習、フィードバック、課題)
第15回 全体のまとめとふりかえり(講義、最終レポート課題、フィードバック)

受講生がPCを持参することを前提に、表計算ソフト(Excel)、プログラミング言語(VBA)ならびにシミュレーション用モデリングツールであるAnyLogicの無料版であるPLE( Personal Learning Edition)を用いて、経営分野でのモデルによるコンピュータシミュレーションの各種技法の紹介と実習を行います。各回の講義の事前学習として、講義で紹介する技法の資料を一通り読んできてください(予習として30分)。講義では、技法について解説してExcelやVBAやAnyLogicを利用した実習を行いますが、事後学習として、改めて配布資料読み直し、毎回の講義で課す課題を行うことで復習をして、各種技法の理解を完全なものとし、今後に応用できるようにしてください(復習30分〜60分)。
テキスト・参考書
都度、使用する論文やマニュアルをポータルサイトを通じて指示します。
授業時間外の学修
必要に応じて講義時間中に指示しまが,原則として,以下の学修を行って下さい。
各回の講義の事前学習として、講義で紹介する技法の資料を一通り読んできてください(予習として30分)。講義では、技法について解説してExcelやVBAやAnyLogicを利用した実習を行いますが、事後学習として、改めて配布資料読み直し、毎回の講義で課す課題を行うことで復習をして、各種技法の理解を完全なものとし、今後に応用できるようにしてください(復習30分〜60分)。
成績評価の方法と基準
毎回の講義で課す課題が1回で4%(講義時間内の課題が1%,次週までの課題が3%)で15回の講義全体で60%、定期試験に代わり,受講生の到達目標の達成度が測定できる内容のシミュレーションを実際にExelの関数を使用,VBAを使用,ソフトウェアのAnyLogicを使用の3種類の課題の中から1つの課題を選択して提出させる最終レポートが40%。
備  考
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容