シラバス情報

授業科目名
基礎演習1
開講年次
1年
開講年度学期
2023年度前期
単位数
2単位
科目ナンバリング
E-CS-101S
担当教員名
堀江 進也
担当形態
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
本演習の目的は、「学び方」の基本的要素を身に着けることにあります。大学に限ったことではありませんが、学問を習得することはある程度の高揚を伴います。しかし、そのような高揚は体験することでしか気が付くことができません。このコースではいかめしい外見をしていない「ロック音楽産業」というトピックを、学問上で用いられる言葉を正確に用いて議論することで、この体験を得る機会を提供することを目的とします。また、「流行の本を1冊読み切る」ことによって、大学生活を通じて座学以外の学修の習慣を身に着けるます。

(受講生の到達目標)
到達目標1:身近にある事象から問題を見つけて、それを抽象的な議論で他者と論じることができる。
到達目標2:近年の経済学を応用した、しかし平易なトピックを議論したベストセラーを1冊読み切ることで、座学で学んだことをより広い興味につなげ、それを他者に説明できる。
到達目標3:読んだ内容を発表することと、あるいは他者の発表に意見を述べることによって、自分の意見を述べることと他者の議論を批判できるようになること。

【授業の概要】
本演習では、一冊の本を輪読し、かつ発表・議論することによって、平易あるいは日常的なトピックを、抽象度・一般性の高い言葉を正確に使用して説明する方法を学び、今後の大学生活でそれを作業として自然に行えるような習慣づけを行います。
【授業計画と授業の方法】
第1回 ガイダンスと輪読の準備(1)
「基礎演習1」の進め方についての説明
経済を議論するうえで頻出する語句の説明1回目

第2回 輪読の準備(2)
 経済を議論するうえで頻出する語句の説明2回目

第3回 輪読の準備(3)
 プレゼンテーションの準備の仕方とプレゼンテーションの作法

第4回 輪読(1)
 第1章 イントロ:なぜ音楽から経済の仕組みがわかるのか

第5回 輪読(2)
 第2章 マネーを追え:経済学者から見た音楽ビジネスの本質

第6回 輪読(3)
 第3章 ロックを支える人的資本:ギグ経済の先駆者たち

第7回 輪読(4)
 第4章 スーパースターの経済学:市場の勝者はこうして生まれる

第8回 輪読(5)
 第5章 ヒットは「運」から生まれる:累積的優位とリスク管理

第9回 輪読(6)
 第6章 ライヴは続くよ:体験経済と価格のメカニズム

第10回 輪読(7)
 第7章 音楽マネーを巻き上げろ:バンドマンの契約理論

第11回 輪読(8)
 第8章 ストリーミングが世界を覆す:サブスクリプション経済革命

第12回 輪読(9)
 第9章 ぼやけた境目:知的財産をめぐる守護者と破壊者

第13回 輪読(9)
 第10章 音楽は国境を越える:中国で進む音楽革命

第14回 輪読(10)
 第11章 アウトロ:世界一お得な買い物

第15回 総括

・本演習では、おもに現在の日本経済や社会に関する一冊の著書を輪読します。第1週に発表者を決定します。自分の 順番がやってくるまでに発表の準備を終えてください。
・発表時間は、質疑応答を含めて1人あたり20分とします。資料作成にあたってはパワーポイントを使用してください。プレゼンテーションの準備の仕方とプレゼンテーションの方法については、3回目に講義します。
テキスト・参考書
アラン・B・クルーガー (著), 望月衛(翻訳)「ROCKONOMICS 経済はロックに学べ!」 ダイヤモンド社, 2021年, ISBN-10 ‏ : ‎ 4478102716 .
授業時間外の学修
(事前学修)
①自分の担当章をよく読み内容をまとめてください。まとめる際には、聴衆が理解しやすいように工夫し、さらに著者の見解に対する批判的コメントを添えてください。
発表の準備は1時間以上かけて行ってください。
②自分の担当章以外も、必ず事前に読んでください。発表者のプレゼンテーションの内容に対しての質問を、確実に行えるように準備してください。

(事後学修)
演習終了後は、演習中にカバーされた内容について、本を再度読み十分に復習をしておくようにしてください(30分程度)。
成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
担当章のプレゼンテーション(40%)
他の担当者のプレゼンテーション中のコメント(40%)
最終レポート課題(1000字程度)(20%)

(成績評価の基準)
到達目標1:輪読書内に現れる経済関連用語の定義を適切に説明できる。。
到達目標2:輪読書に記された、著者の見解をまとめ、かつそれに対して批判的に意見を述べることができる。
到達目標3:聴衆が理解しやすいようなプレゼンテーション資料の作り方、プレゼンテーションそのもの実行できる。
備  考
1.無断欠席は認めていない。
2.オンラインで実施する場合は、リアルタイム受講とし、Microsoft Teamsを使用する。
担当教員の実務経験の有無
実務経験の具体的内容