シラバス情報

授業科目名
基礎数学1
開講年次
1年
開講年度学期
2023年度後期
単位数
2単位
科目ナンバリング
E-CS-203L
担当教員名
川口 俊宏
担当形態
単独(再履修クラス)
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
リメディアル数学
次に履修が望まれる科目
基礎数学2
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
この授業の目的は、経済学、経営学、情報分野を学ぶために必要な微分積分学の基礎知識や計算⼒を⾝に付けることで
す。特に、経済学でよく問われる「利潤最⼤化問題」や「効⽤最⼤化問題」では、1変数関数と2変数関数の微分や極値
の計算⽅法を⾝に付けることが必須であり、この授業ではそれらに対応できるような知識および計算⼒を⾝に付けても
らうことになります。
(受講⽣の到達目標)
到達目標1︔微分積分学の基本概念について、定義や定理を正しく説明できる。
到達目標2︔微分や積分の基本問題について、正しく計算できる。
到達目標3︔微分積分学の応⽤問題(極値、⾯積の計算)について、数学的に正しい記述ができる。
【授業の概要】
(授業の概要)
微分積分学で登場する三角関数、指数関数、対数関数の基本概念と計算⽅法についての復習から始めます。次に、関数
の極限と微分法に関する定義を与え、初等関数の微分法について⼀通り修得し、関数の増加・減少および曲線の凹凸に
ついて学習します。後半から、空間内の曲⾯を表す2変数関数を導⼊し、偏微分法、極値問題、条件付き極値問題(ラグ
ランジュの未定乗数法)について学習します。終盤では、初等関数の不定積分と定積分の定義と計算⽅法について学習
し、領域の⾯積の計算⽅法を修得します。各項目について、原理を学んだ後に類題を提⽰し、受講⽣同⼠の意⾒交換や
議論の時間を取り、他学⽣の考えが観える形で進めます。
(注意)
⾼等学校で学ぶ「数学II」が前提知識として必須となります。⾼等学校で「数学II」を履修していない場合は、「リメ
ディアル数学」を履修するか、⾃主学習を通して「数学II」の知識を⾝につけておくことが必須となります。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第1回 三角関数の復習1 (講義、演習)
正弦関数、余弦関数、正接関数についての定義とその計算
第2回 三角関数の復習2 (講義、演習)
三角関数の相互関係・加法定理・和(差)を積に変換する公式
第3回 指数関数と対数関数の復習 (講義、演習)
指数の概念の拡張・指数関数と対数関数の定義・⾃然対数の定義・指数対数の計算
第4回 関数の極限と微分法の定義 (講義、演習)
極限の定義・微分係数の定義・導関数の定義・多項式の微分計算
第5回 積と商の微分法、合成関数の微分法 (講義、演習)
積の微分法と計算・商の微分法と計算・合成関数の微分法と計算
第6回 三角関数の微分法 (講義、演習)
三角関数の導関数を導くための証明および微分計算
第7回 指数関数・対数関数の導関数 (講義、演習)
指数関数と対数関数の導関数を導くための証明および微分計算
第8回 関数の増減と極値 (講義、演習)
関数の増減の判定・関数の極⼤値と極⼩値の計算
第9回 2次導関数とグラフの凹凸 (講義、演習)
2次導関数の計算・グラフの凹凸および変曲点の求め⽅
第10回 2変数関数の偏微分 (講義、演習)
2変数関数の偏微分と偏導関数の定義とその計算
第11回 2変数関数の極値 (講義、演習)
2変数関数の停留点の求め⽅、極値の判定とその計算
第12回 条件付き極値問題(ラグランジュの未定乗数法) (講義、演習)
ラグランジュの未定乗数法とその計算
第13回 原始関数と不定積分 (講義、演習)
原始関数と不定積分の定義・初等関数の不定積分の計算
第14回 リーマン和と定積分の定義 (講義、演習)
リーマン和を⽤いた定積分の定義・定積分の計算
第15回 定積分と領域の⾯積 (講義、演習)
定積分を⽤いた⾯積の求め⽅

(授業の⽅法)
・教科書の内容と例題の解答を解説した後、類題を解く演習時間を授業中に設け、個別の質問も受け付けながら、巡
視・指導を⾏い、習熟度を確認します。演習終了後は解説と解法のポイントや注意点の提⽰を⾏います。
テキスト・参考書
『やさしく学べる基礎数学 線形代数・微分積分』、石村園子著、共立出版
授業時間外の学修
(事前学修) 教科書の該当箇所を読むことにより予習を⾏ってください。

(事後学修)
授業中に解いた類題が解くことができなかったり、解説を聴いても理解できない時は、教科書で
解説されている解説⽤問題の箇所をよく読んで理解を進めて下さい。
新聞記事やテレビニュース等で報道される社会現象のグラフについて、データの振る舞い(微
分、積分値)の特性を読み取る練習を⾏って下さい。
成績評価の方法と基準
(成績評価の⽅法)
期末定期試験

(成績評価の基準)
到達目標の欄で挙げられている以下の項目群が達成できている:
微分や積分の基本問題について、正しく計算できている。
偏微分を含む微分積分学の応⽤問題(極値、⾯積の計算)について、ヒントがあれば計算ができ
ている。
備  考
各回の授業開始時までに、教科書の内容に目を通して来て下さい。講義内容・テキストで理解しにくかったところは、授業後やオフィスアワーに質問してください。
【注意】このクラスは再履修クラスです。1年生が登録しても合格の判定は出ません。ご注意下さい。
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容