シラバス情報

授業科目名
世界歴史の流れ
開講年次
1年
開講年度学期
2023年度前期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
G-SS-111L
担当教員名
村上 亮
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
授業の目的:私たちの生活に大きな影響を与えている病気、とりわけペストや結核から新型コロナに至る感染症という切り口から、ヨーロッパからアジアにまたがる世界史のあらましを展望することにある。

受講生の到達目標
1)人間と感染症の「付き合い」から、両者の関係性を把握できる
2)今日における病気の脅威を「正しく」認識できる
3)新型コロナ禍に翻弄される現代社会の問題点を明らかにする
【授業の概要】
今日の私たちは、新型コロナウイルスに翻弄されている。しかし人類が病に苦しめられてきたのは今回が初めてではない。むしろ人類の歴史と病気の歴史は不可分といえるだろう。歴史のなかでどのような病気が発生し、人類にいかなる影響を与えてきたのだろうか。また人類は病気の発生にいかに関わってきたのだろうか。以上の問題意識をふまえて本授業では、新型コロナウイルスを視野におさめつつ、ペストや結核、梅毒、コレラ、スペイン・インフルエンザなどの病気が人類に与えた影響を考察する。また私たちが当たり前と考えている「清潔」という概念についても検討してみたい。
【授業計画と授業の方法】
第1回  新型コロナ禍の現在:はじめにかえて
第2回  総括:感染症の歴史
第3回  新型コロナからみる今日の世界
第4回  古代文明における病気
第5回  古代地中海世界と感染症
第6回  史上初のパンデミック:ペストがもたらした影響
第7回  デフォー『ペスト』を読む
第8回  コロンブスの「不平等交換」:梅毒を手がかりに
第9回  産業革命と結核     
第10回 コレラ:「青い恐怖」の現実
第11回 植民地支配と医療:帝国主義の一側面
第12回 戦争における衛生問題
第13回 スペイン・インフルエンザ   
第14回 「清潔さ」とは何か?
第15回 歴史における感染症:今後の展望

【授業の方法】
基本的には、すべての回を対面授業で行う。授業では毎回レジュメを配布し、パワーポイントなどで関連資料を提示する。毎回コメントシートの記入を求めるので(未提出の場合は欠席扱い)、質問や意見などを遠慮なく書いてもらいたい。質問については、必要に応じてその次の回にフィードバックを行なう。期末レポートの課題については、できるだけ早い段階でアナウンスする。
テキスト・参考書
毎回レジュメを配布します。必要に応じてパワーポイント資料もポータルサイトより提供します。関連文献については、各回ごとに提示します。
授業時間外の学修
事前学修:次回の内容に関する配布資料を通読し、不明な点をあらかじめ整理しておく。また日々の新型コロナに関するニュースにも注意してもらいたい。

事後学修:授業で学んだ内容を書き込んだ配布レジュメを中心に復習するとともに、関連する参考文献の内容を適宜補うことで、講義内容の習得につなげる。また期末レポートにそなえ、関心のあるテーマに関する文献を調査、読み進める。1回の授業につき、2時間を復習にあててもらいたい。
成績評価の方法と基準
成績評価の方法:授業コメント(10%)、小レポート(20%)、期末レポート(70%)から総合的に判断します。なお期末レポートの課題については早めにお知らせしますので、文献などの準備をお願いします。

成績評価の基準
1)レポートに関する諸規定(字数の遵守、誤字脱字の有無、文献や論文の使用/ネットの切り貼りは不可など)を逸脱していない
2)授業内容をふまえつつ、人間と感染症の相互関係をおさえられている
3)過去から現在にいたる感染症の脅威の本質を理解できている
4)新型コロナ禍が浮き彫りにした現代社会の諸問題を捉えたうえで、自分の言葉でそれを説明できている
備  考
授業コメントを用いたフィードバックを行うとともに、小レポートと期末レポートを中心に評価をおこないます。授業内容に関連する質問を歓迎しますので、コメントシートに記載してください。

科目コード:G-社-1-11-L
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容