現代社会と人間行動

1年

2023年度後期

2.00単位

G-SS-145L

田頭　穂積

単独

（授業の目的）
大学での学びや社会における実践に必要な教養力の一つとして、社会の中で暮らす私たちの行動や心の働きを心理学的に問い直す力が求められます。社会の中に広く流布している事例を取り上げ、日常生活において柔軟な見方や合理的な考え方ができるようになることを目的とします。
（到達目標）
到達目標 １ ： 社会のさまざまな状況における人間行動について、心理学の基本的な用語を活用して説明することができる。
到達目標 2 :  社会におけるさまざまな状況の人間行動について心理学的な視点から捉え直し、科学的に人間を理解する
ために用語や研究方法を活用して論述することができる。

この授業では、社会の中で何気なく見たり聞いたりしている事例に、人間特有の思考様式や、普段は意識されない落とし穴が潜んでいることへの理解を深めます。そのためには、実体として目に見えない「心」にどのようにしてアプローチし、「心」を科学的に理解すればよいのか心理学的研究法について説明します。そのうえで、社会の中において流布している「血液型性格判断」の事例や「三つ子の魂百まで」、「性格は遺伝によって決まるのか」などのテーマについて講義します。

（授業計画)
第  1回　社会の中における人間の行動とは　
第　2回　人は見たものをしっかり見ているのだろうか　
第　3回　心理的現象について因果関係をしっかり捉えているのだろうか
第　4回　血液型で性格がホントにわかるのだろうか　
第　5回　血液型と性格との関連性は、いつ頃から信じられるようになったのだろうか　
第　6回　血液型と性格には、明確な関連性があるのだろうか　
第　7回　なぜ血液型と性格を関連づけようとするのだろうか　
第　8回　ステレオタイプはなぜ変化しにくいのだろうか　
第　9回　「三つ子の魂百まで」ってホントなのだろうか　
第10回　性格は遺伝するのだろうか
第11回　性格は環境に影響されるのだろうか
第12回　性格はどのように形成されるのだろうか (1)　̶ 青年期まで
第13回　性格はどのように形成されるのだろうか (2)　̶ 青年期以降
第14回　個性を伸ばすには　
第15回　授業のまとめ
（授業の方法）
授業（講義形式）を行い、授業の最後に事後課題を提示します。また、次回授業の内容予告を行い、事前課題について説明します。授業当日は、受講生が提出した事後・事前課題と関連付けて講義を行います。
期末試験については第1回目の授業で概要を説明します。なお、第7回目のテーマ終了以降に中間試験も行います。

（テキスト）資料を配信します。
（参考書）授業で紹介します。

（事前学修 )
事前配信資料などを参照しながら事前課題に取り組んでください。課題に取り組むためには、日常生活における自分や他者の行動をよく観察しておくことも必要です。
（事後学修 )
授業の最後に提示する事後課題においては、授業で紹介した資料などを読み、授業内容と関連付けて発展的に取り組んでください。

（成績評価の方法）
事前課題（15%)、事後課題（25%）、中間試験（30%）・期末試験（30%)
（成績評価の基準）
到達目標 １ ： 社会のさまざまな状況における人間行動について、心理学の基本的な用語を活用して説明することができる。
到達目標 2 :  社会におけるさまざまな状況の人間行動について心理学的な視点から捉え直し、科学的に人間を理解するために用語や研究方法を活用して論述することができる。
上記の到達目標を評価基準とします。

資料配信、事前・事後課題の提出はポ—タルで行います。

×