教員名 : 福田 道宏
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授業科目名
美術の歴史と鑑賞
開講年次
1年
開講年度学期
2023年度前期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
G-HU-122L
担当教員名
福田 道宏
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
(授業の目的)
日本の近・現代美術、特に絵画作品を通じ、美術作品と向き合い、対話するなかで、作品にあらわれる表現や技法、主題のなかに画家の個性や時代性を見出すとともに、社会のかかわりなど歴史的な文脈において美術と美術作品を考える力を身につけることを目的とする。 (受講生の到達目標) 到達目標1:日本の近・現代美術作品について、表現や技法にみられる作者の個性・時代性を説明できる。 到達目標2:日本の近・現代美術作品について、主題にみられる時代性を説明できる。 到達目標3:日本の近・現代美術作品について、歴史的な文脈のなかで時代背景など社会とのかかわりを説明できる。 【授業の概要】
現代は、過去の蓄積の上に成り立っている。美術もまた唐突に作品が現れるのではなく、過去の美術作品をふまえ、現代の美術作品が生み出されている。本講義では毎回、1点の作品を皮切りにその画家もしくは画家たちの生涯と画業を振り返りつつ、その1点がどのように生まれたかを明らかにする。あわせて、美術が求められ、受け入れられる需要と受容の状況、表現や主題にみられる時代性とその時代背景についても考える。
【授業計画と授業の方法】
(授業計画)
第1回 美術の歴史—ガイダンス(講義) 第2回 作品を観るということ、資料を観るということ(講義) 第3回 奈良との出会い —中庭煖華、花鳥画から“古仏”画へ(講義) 第4回 画家と日記 —中庭煖華の日記から(講義) 第5回 安田靫彦と歴史画という画題(講義) 第6回 戦後美術との出会い—中路融人と前衛(講義) 第7回 伝統と革新と—三輪晁勢の感覚(講義) 第8回 伝統と革新と—堂本印象、師弟の共鳴と差異(講義) 第9回 画塾と学校—1939年京都市立絵画専門学校での事件を切り口に(講義) 第10回 京都画壇の世代交代(講義) 第11回 美人画にみる追憶とモダン—中村大三郎の画業(講義) 第12回 祝祭と美術—1940年の美術界(講義) 第13回 洋画から南画へ、歌人へ—大亦観風の生涯(講義) 第14回 戦時の美術、平時の美術(講義) 第15回 近現代日本画を観るというたのしみ、知るというたのしみ−まとめにかえて(講義) (授業の方法) 授業は毎回、原則としてパワーポイントで作成したスライドを用いて教員が講義する形で行う。 テキスト・参考書
(テキスト)
なし (参考書) 古田亮『近代日本の画家たち 日本画・洋画美の競演 (別冊太陽 日本のこころ)』(2008年、平凡社)、『日本近現代美術史事典』(2007年、東京書籍)など、適宜授業のなかでも紹介する 授業時間外の学修
(事前学修)
高校までの日本史・世界史の教科書等で近代・現代の社会と文化について目を通して、流れをつかんでおく。 (事後学修) 授業のなかでみた画家の、授業で出てきた以外の作品について調べ復修するとともに、同時代の画家とその作品を上記参考書や美術全集などで観て、美術作品にみられる時代性、社会の影響などの時代背景を確かめる(各回2時間程度)。 成績評価の方法と基準
(成績評価の方法)
ミニッツペーパー:20パーセント 学期末レポート:80パーセント (成績評価の基準) 到達目標2・3はミニッツペーパーにおいて理解度として確認する。 到達目標1は期末レポートで、どこまで深く観察し、作品に迫れたかを評価する。 備 考
美術史は作品を深く観察することから始まります。まずは映写するスライド(場合によっては実作品)をよく観て、なにを描いているか、どのように表現しているか、細かく観察しましょう。
授業のなかで紹介できるのは、毎回ごくわずかな、限られた作品ですので、事後学修として講義で観た以外の作品や、同時代の別の画家の作品を、参考書・美術全集などで観ると、より理解が深まります。 担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容
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