シラバス情報

授業科目名
教育相談の理論と方法
開講年次
2年
開講年度学期
2022年度後期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
C-TL-204L
担当教員名
塚本 真紀
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための必修科目
科目区分…道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目
施行規則に定める科目区分又は事項等…教育相談(カウンセリングに関する基礎的な知識を含む。)の理論及び方法
【授業の到達目標及びテーマ】
テーマ1;学校における教育相談についての理解
目標1-(1)学校における教育相談の意義と現状の課題を説明することができる。
目標1-(2)教育相談にかかわる心理学の基礎理論を説明することができる。
テーマ2;教育相談を進める際に必要な基礎的知識の習得
目標2-(1)「不適応や問題行動には適応的意味がある」という観点から生徒の発するシグナルを把握する方法を理解し、演習の中で実践することができる。
目標2-(2)教員がカウンセリングマインドを身に付けることの必要性、受容・共感的理解等のカウンセリングの基本姿勢を理解し、演習に活用することができる。
目標2-(3)傾聴・明確化・はたらきかけの技法を理解し、演習で活用することができる。
テーマ3;教育相談の進め方および連携の必要性の理解
目標3-(1)教育相談を行う際の、目標の立て方や進め方を記述することができる。
目標3-(2)いじめ、不登校、暴力行為、虐待、非行等の課題に対する、教育相談の進め方を理解し、対応の方向性を記述することができる。
目標3-(3)教育相談への組織的な取組みの必要性とその体制を理解し、対応の手順を説明することができる。
目標3-(4)地域の医療・福祉・心理等の専門機関との連携の意義や必要性を理解し、説明することができる。
【授業の概要】
生徒の個性の伸長・成長の支援につながる教育活動を実践するための理論と方法を習得することを目的とし、教育相談の理論や技法について、演習(対話やロールプレイ等)を組み込んだ授業を行う。毎回の授業で最初の15分間、履修生相互のコミュニケーションを促進することを目的とするアイスブレイク演習を行う。4〜5人程度のグループに分かれ、各回の担当グループがアイスブレイク演習の企画・実践を行う。 
【授業計画】                 講    義    内    容
第1回:教育相談の組織、生徒指導と教育相談、関係機関との連携、アイスブレイク演習グループ分け
第2回:学校教育におけるカウンセリングマインドの必要性(演習、講義)
第3回:リレーションづくり、生徒のシグナルに気づく(演習、講義、ペアワーク)
第4回:受容と傾聴のスキル1、場の設定・はげまし・いいかえ(演習、講義、ペアワーク)
第5回:受容と傾聴のスキル2、質問技法(演習、講義、ペアワーク)
第6回:受容と傾聴のスキル3、共感的理解と感情への接近(演習、講義、ペアワーク)
第7回:傾聴からはたらきかける活動へ、問題と目標の明確化(演習、講義、ペアワーク)
第8回:はたらきかけのスキル1、情報提供・論理的帰結(演習、講義、ペアワーク)
第9回:はたらきかけのスキル2、助言・指示(演習、講義、ペアワーク)
第10回:虐待、非行の現状と対応(演習、講義、ロールプレイ演習)
第11回:不登校、いじめ、暴力行為の現状と対応(演習、講義、ロールプレイ演習)
第12回:問題解決のための支援の実際1−様々な立場の生徒とのかかわり(演習、講義、ロールプレイ演習)
第13回:問題解決のための支援の実際2−教職員間の連携の実際(演習、講義、グループワーク)
第14回:問題解決のための支援の実際3−保護者とのコミュニケーション(演習、講義、グループワーク)
第15回:問題解決のための支援の実際4−関係機関との連携の実際(演習、講義、グループワーク) 

事前学修;テキストの指定範囲(次回授業内容に関連する範囲)を読み、課題への回答(300字程度)を提出してください。所要時間30分~45分程度。
事後学修;演習やペアワークの内容について、他の履修生と意見交換を行い、多様な視点から振り返りを行ってください。そのうえで演習の記録を作成し、指定期日までに提出してください。所要時間30分〜45分程度。
テキスト
2年前期開講教職科目「発達と学習」のテキストを必要に応じて利用します。
文部科学省『生徒指導提要』(教育図書)2021年3月改訂版発行予定(入手方法については授業内で説明します)
参考書・参考資料等
小林正幸・橋本創一・松尾直博編 『教師のための学校カウンセリング』(有斐閣)
春日井敏之・伊藤美奈子編 『よくわかる教育相談』(ミネルヴァ書房)
学生に対する評価
演習への取り組み(30%)+授業中の課題・演習への取り組み(30%)+期末レポート(40%)で評価
備  考
オンラインで実施する場合、ポータルで課題送受信や資料配信、MS-teamsを用いて同時双方向型授業を行います。ペアワークやグループワークでのコミュニケーションには、映像(ビデオ)と音声の両方が必要です。