シラバス情報

授業科目名
欧米文学概論
開講年次
1年
開講年度学期
2022年度後期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
J-CW-102L
担当教員名
小畑 拓也
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
自明のものとしてしまいがちな「文学」という言葉の中にどれほど多様なものが詰め込まれているかを分析的に考察し、それらの関係性を記述する訓練を進める。「文学史」という装置によって特定の文脈に「定位」され、「読み」が確定してしまっているように語られがちな「作品」を、動的に「読み」を生み出し続ける「テクスト」として捉え直し、「読者」としての自分自身の立場を明確にしながら独自の視点からの「読み方」を提示することが目標。その際、「文学」をめぐる様々な言説の問題点を把握することが必要となるので、授業中に解説する専門用語群を相互に関連付けて分類/整理し、各自の関心に基づいた用語集を作成する。
【授業の概要】
「活字」のみに限定されない欧米のメディア事象を解読するための基礎知識を提示していく。多様なメディア上に展開する「文学」的要素を具体例を交えて読み解きつつ、テクノロジーを基盤とした現代のメディア状況に即した文化情報の分析に関わる理論についても情報を提供していく。
【授業計画と授業の方法】
第 1回 オリエンテーション(講義)
第 2回 「文学」の成立要件:ジャンルの定義(講義)
第 3回 「文学」の成立要件:韻文と散文(講義)
第 4回 「文学」の成立要件:物語とアート(講義)
第 5回 「文学」の成立要件:歴史と意識(講義)
第 6回 「作品」と「テクスト」:「作品」という単位(講義)
第 7回 「作品」と「テクスト」:「作者」と「読者」(講義)
第 8回 「作品」と「テクスト」:「作者の死」(講義)
第 9回 「作品」と「テクスト」:インターテクスチュアリティ(講義)
第10回 「文学」とメディア:メディアの多義性(講義)
第11回 「文学」とメディア:メディアの系譜学(講義)
第12回 「文学」とメディア:メディアの方法論(講義)
第13回 「文学」とメディア:メディアの境界線(講義)
第14回 「文学」とメディア:フェティシズムの論理(講義)
第15回 「文学」とメディア:動的な「読み」に向けて(講義)

各回授業の事前・事後学習(講義内容の整理と講義で提示されたキーワードをもとにした情報収集)にはおよそ2時間が必要。事後学習でまとめた内容を小レポートとして指定された期日までに提出する。
テキスト・参考書
資料を配付する。
授業時間外の学修
授業中に指示する。
成績評価の方法と基準
各回ごとに授業中のメモ、ノートをもとに受講者が各自でまとめる「レジュメ」形式の小レポート(授業参加状況の確認を兼ねる)を60%、欧米文学関連の書籍を取り上げた書評形式の中間レポートを20%、授業を通じて習得、訓練した術語、理論、文章作法を盛り込んだ最終レポートを20%として算出する。
備  考
書誌情報に注目して文献資料を意識的に読む習慣をつけておくこと。授業中に提示されたキーワードを自分なりに分類・整理して、語彙を広げていけば、分析・読解の精度を高められる。

全回オンライン授業となった場合、講義はMicrosoft Teams上で、リアルタイムに行うが、ビデオ会議やビデオ教材の配信ではなく、文字ベースとなる。課題提示と提出受付はポータル経由とする。
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容