人生の哲学

1年

2021年度前期

2単位

G-HU-101L

松井　富美男

単独

生命倫理

規範、正義、責任、価値、愛などの諸概念を学ぶことで現代の諸問題に対処する倫理的思考力を養う。

「よく生きる」ためには主観的な満足感だけでなく、客観的な「よさ」も知る必要がある。この「よさ」は私たちの行動規範となり、義務や正義などの根拠となる。日頃私たちは、自分が「よい」と信じているものの根拠を人から問われたり、みずから問うたりはしないであろう。哲学をするということは、この「なぜ？」に目覚めることであり、「よく生きる」ために不可欠である。講義では倫理的な基本概念を提示しながらその根拠を明らかにする。

第　１回　哲学の成立−ガイダンスをかねて
第　２回　哲学的なものの見方
第　３回　よい生き方の探求
第　４回　倫理と言語
第　５回　習俗から倫理学へ
第　６回　規範倫理学のタイプ−動機主義と帰結主義
第　７回　カントの義務倫理学(1)−定言命法　　　
第　８回　カントの義務倫理学(2)−自律と帰責
第　９回　古典的功利主義−ベンタムとJ.S.ミル
第１０回　現代功利主義−行為功利主義と規則功利主義　
第１１回　正義論の系譜
第１２回　ロールズの公正的正義
第１３回　価値倫理学−新カント派と現象学派　　
第１４回　価値錯誤−ルサンチマンの病弊　　　　
第１５回　愛−アガペー・エロース・フィリア

教科書は使用しない。PPTの授業資料を配布する。

松井富美男『カント倫理学の研究』渓水社
小倉貞秀『倫理学叙説』以文社

授業感想文と試験による総合評価

配布資料は要点だけなので、後で授業内容を振り返るには不十分である。授業で取り上げた人物や思想に関しては、積極的に関連図書を読むなどして理解を深めてほしい。

科目コード：G-人-1-01-L

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