シラバス情報

授業科目名
日本語学講義4(現代語)
開講年次
3年
開講年度学期
2021年度前期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
J-JLG-314L
担当教員名
灰谷 謙二
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための選択科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目(中学校・高等学校 国語)
施行規則に定める科目区分又は事項等・・・国語学(音声言語及び文章表現に関するものを含む。)
この授業の基礎となる科目
日本語学講義2
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
ことばの多様性と価値づけについての知識を得る。多言語共存社会に起こる問題とその意味を理解する。自分の言語生活における多様なバリエーションの切り換えがどのような原理原則で行われるかを理解する。適切なコミュニケーションのあり方とはどのようなものかについて自分なりの考え方が持てる。
【授業の概要】
1年の概論で日本語研究の全体像を概観し、2年の日本語学講義2で日常の音声言語を観察しそのルールを発見する手法を学びました。日本語学講義4では、そのルールに収まりきらない多様性・バリエーションに目を向けます。方言か共通語かという以外にも私達は、性別や世代、おかれた場(友達との会話かバイト先か等)などでたくさんの言葉を使い分けています。そこにはどのようなものがあり、どのような背景で使い分けられているのか、そこにどのような価値観が横たわっているのかを知りましょう。
【授業計画と授業の方法】
第 1回 社会言語学とは……ことばの多様性を研究することの意味
第 2回 言語と社会……言語と方言の境界線はどう引く?
第 3回 位相論と言語変異……なぜバリエーションがうまれるか?
第 4回 位相の具体的な姿……階層差とバリエーション「正しい言葉」って誰が決める?
第 5回 位相の具体的な姿 性差……「女らしい言葉遣い」って誰が決める?
第 6回 位相の具体的な姿 職業語……漁師の特殊な用語の世界をのぞいてみよう 潮の干満
第 7回 位相のプロトタイプ化と役割語
第 8回 役割語2方言を話す主人公
第 9回 言語行動 ヒトのコミュニケーション行動としての言語…何が使われる?
第10回 言語行動 場面に応じた言語行動
第11回 言語接触論
第12回 言語接触の音声
第13回 言語接触の構造論 語彙・意味レベル
第14回 多様性維持の意味
第15回 総括
テキスト・参考書
毎回プリントを用意します。
授業時間外の学修
真田信治他『社会言語学』(おうふう)、スーザン・ロメイン『社会の中の言語』(三省堂)、トラッドギル『言語と社会』(岩波新書)
成績評価の方法と基準
2回程度の小テストと期末試験(70%)提出物(20%)、授業への参与状況(10%)
備  考
復習中心で、分からなかった用語の整理をしながら身近な問題のなかで学んだことを関連付ける習慣をつけてください。
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容