シラバス情報

授業科目名
民法入門
開講年次
1年
開講年度学期
2021年度前期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
G-SS-103L
担当教員名
王 佳子
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教養教育科目のうちの社会科学科目に区分されます。
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
民法
【授業の目的と到達目標】
 この授業の目的は、民法に関する基礎的な理解を確立することにあります。
 私たちの社会は、法令と呼ばれる一定のルールを皆が守ることで成り立っています。このことから、ふたつのことが重要になってきます。ひとつは、法令を遵守する意識を持つことであり、もうひとつは、さまざまな法令を知ることです。そして、法令を知らなければ、せっかくの意識が無駄になってしまうという意味で、法令に関して識見を有することは、遵法意識を持つことの第一段階として位置づけられます。
 日常生活を送る上で、知っておきたい法令がたくさんあります。その中でも、民法は、大事な法律になります。その理由は、民法の適用範囲が広いからです。私たちは、朝から晩まで、さまざまな活動をしますが、そのほとんどが「私人」として活動をしていることになります。そして、「私人」と「私人」の関係を規律するのは、民法です。この意味で、民法は、私たちの日常生活に最も身近な法律として位置付けられます。
 それでは、民法がどのような内容を含むのでしょうか。この授業は、民法上の基本的な概念を確認した上で、私たちが普段身を置くような状況において、どのような権利を主張できるか、どのような義務を負うかといった点に関して、民法の素養を身に着けていきます。
【授業の概要】
 この授業は、三つの部分で構成されます。
 第一部では、民法の全体的な構造を示します。
 第二部では、民法の基本原則を検討した上で、権利義務の主体としての「人」、権利の客体としての「物」、権利義務関係を形成するための「法律行為」、法律行為の効力の発生や消滅に関する約定としての「条件や期限」、法律行為によらない権利関係の確定を可能にする「時効」など民法上の基本的な概念を考察していきます。
 第三部では、「民法」への橋渡しとして、物権法と債権法における重要な概念について概説します。
【授業計画と授業の方法】
第 1回 民法の全体像
第 2回 公共の福祉、信義則、権利濫用の禁止
第 3回 自然人、権利能力、行為能力
第 4回 法人
第 5回 有体物、不動産・動産、主物・従物、果実
第 6回 法律行為、公序良俗
第 7回 意思表示、心裡留保、虚偽表示
第 8回 錯誤、詐欺・強迫
第 9回 代理、
第10回 表見代理・無権代理
第11回 無効・取消し、追認
第12回 条件・期限、期間、時効
第13回 物権法総論
第14回 債権法総論
第15回 総括
テキスト・参考書
山野目章夫・野澤正充【編】滝沢昌彦・水野謙・松尾弘・田高寛貴【著】『ケースではじめる民法[第2版]』弘文堂(2011)
授業時間外の学修
近江幸治『民法講義I 民法総則〔第7版〕』成文堂(2018)
成績評価の方法と基準
授業への貢献度20%、小テスト20%、期末テスト60%
備  考
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容