シラバス情報

授業科目名
企業法
開講年次
2年
開講年度学期
2021年度後期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
E-MN-208L
担当教員名
王 佳子
担当形態
単独
【科目の位置付け】
経済情報学部の共通専門科目に区分されます。
各コースの選択科目となります。
この授業の基礎となる科目
民法入門、民法
次に履修が望まれる科目
商法
【授業の目的と到達目標】
 この授業は、会社法、労働法の分野に属する法律、知的財産法の分野に属する法律に焦点を当て、それぞれの法律が何を規定しているかに関する基礎的な理解を確立することを目標とします。
 企業は、日々さまざまな経済活動を行っており、無数の利害関係者を有します。このような企業を規律する法律として、会社法が最も有名です。会社法は、企業がどのように設立され、運営され、資金調達をしていき、規模を拡大していくかを規定しているからです。また、労働基準法や労働契約法も、労働者と使用者の関係を調整する法律として、企業を規律しています。労働法を通して、労働者と使用者が遵守すべき労働基準にはどのようなものがあるか、そのような労働基準をどのように労働契約に反映させるか取り入れるべきか、労使関係の調整において労働組合がどのような機能を果たしていくかが明らかにされます。さらに、知的財産や営業秘密が企業にとってかけがえのないものとなるので、ほかの企業の知的財産や営業秘密を不正に使用してはならないことを規制する著作権法、特許法、商標法、意匠法、実用新案法や不正競争防止法も企業にとって重要な法律になります。
 この授業では、企業の経済活動に大きくかかわる会社法、労働法の分野に属する法律、知的財産法の分野に属する法律にアプローチしていきます。
【授業の概要】
 この授業は、四つの部分で構成されます。
 第一部では、契約の束としての企業の実態を確認します。
 第二部では、企業の組織についてどのような規整がなされているかについて知見を広めます。
 第三部では、企業で働く者との関係を処する際に、企業に対してどのような規律が設けられているかに焦点を当てます。
 最後に、企業にとっての重要度が増してきている知的財産の保護についてどのような法整備が行われているかについて識見を深めます。
【授業計画と授業の方法】
1 「契約の束」論と企業のステークホルダー
2 株式会社の設立
3 株式の内容
4 株主による議決権の行使
5 株式会社の機関設計
6 経営判断原則
7 取締役に対する競業取引規制や利益相反取引規制
8 取締役の監督・監視義務
9 組織再編の仕組み
10 敵対的買収に特有の法的問題
11 友好的買収に特有の法的問題 
12 労使関係の成立
13 ハラスメント問題の対処
14 知的財産保護のための法整備
15 総括
テキスト・参考書
授業時間外の学修
神田秀樹『会社法』弘文堂、野田進『事例判例労働法〔第2版〕』弘文堂(2013)
成績評価の方法と基準
授業への貢献度20%、小テスト20%、期末レポート60%
備  考
担当教員の実務経験の有無
×
実務経験の具体的内容