シラバス情報

授業科目名
財務会計特論
開講年次
1年
開講年度学期
2020年度後期
単位数
2単位
科目ナンバリング
担当教員名
津村 怜花
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための選択科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目(高等学校専修免許 商業)
施行規則に定める科目区分又は事項等・・・教科及び教科の指導法に関する科目
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
管理会計特論
【授業の到達目標及びテーマ】
 本講義では、企業会計原則や企業会計基準などを踏まえ、必要な会計処理のみならずなぜそれら原則・基準が設定されたのかを考察することを目的とする。このため、以下の到達目標を設定する。

1.各回で取り扱うテーマにおいて、どのような会計処理を行う必要があるか説明できる。
2.なぜそのような会計処理を行う必要があるのか、また当該会計処理に問題がないかなど、他の基準等との整合性を踏まえ説明することができる。
【授業の概要】
 会計学には、大きく分けて外部の利害関係者に経営活動の成果を伝達する財務会計と、組織内部の利害関係者に経営管理に関する情報を提供する管理会計とに二分される。
 その中で財務会計は、外部の利害関係者に対する報告に着目する学問領域であることから、順守すべき社会的ルールとしての企業会計原則や企業会計基準等を熟知することが求められる。さらに、会計の国際化が進み国際財務報告基準(IFRS:International Financial Reporting Standards)とのコンバージェンスが進む今日においては、これらのルールを熟知するのみならず、財務報告を行う上で適切な会計処理とは何かを考える力も求められている。以上のことから、高度な会計処理が可能であることのみならず、その処理をなぜ行わなければならないのか、企業会計原則をはじめとしたルール、また収益認識会計基準のように新たに公開された会計基準などについて、それらのルールを知るだけではなく、設定された背景をも知る必要がある。
 このため、本講義では、資産会計、金融商品会計などの主要な会計トピックスについて、企業会計原則や企業会計基準、そして国際財務報告基準から改めて求められる会計処理を考察することとする。これにより、会計処理を行う理由を含め、理解することを目的とする。
【授業計画】                 講    義    内    容
 第1回 オリエンテーション
 第2回 会計理論と会計基準
 第3回 利益測定と資産評価
 第4回 金融商品会計
 第5回 収益の認識
 第6回 棚卸資産の会計
 第7回 有形固定資産の会計1
 第8回 有形固定資産の会計2
 第9回 無形資産および繰延資産の会計  
 第10回 リース会計
 第11回 負債の区分と引当金
 第12回 純資産の区分
 第13回 財務諸表の公開
 第14回 連結財務諸表の公開
 第15回 外貨建て取引に係る会計
テキスト
桜井久勝著『財務会計講義』中央経済社、2020年。
参考書・参考資料等
中央経済社編集『新版 会計法規集』中央経済社、2019年。
辻山栄子編著『IFRSの会計思考 過去・現在そして未来への展望』中央経済社、2015年。

この他、必要に応じて文献を紹介する。
学生に対する評価
報告60% 質疑40% を踏まえ、総合的に評価する。
備  考
事前に該当するテキストの章を読み、報告者は報告用資料をまとめ、他の物は質問内容を検討しておくこと。