シラバス情報

授業科目名
日本経済史特論
開講年次
1年
開講年度学期
2020年度前期
単位数
2単位
科目ナンバリング
担当教員名
森本 幾子
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための選択科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目(高等学校専修免許 商業)
施行規則に定める科目区分又は事項等・・・教科及び教科の指導法に関する科目 
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の到達目標及びテーマ】
これまでの教科書で学んだ経済史を、ヨーロッパではなく、アジア(とくに日本や中国)に焦点を当てながら再考し、現在の世界経済の動向や状況について歴史的に考察する能力を養う。最終的には、テキスト輪読を通して、自分たちを取り巻く経済状況に対する意見を持つことができるようになることを目的とする。
【授業の概要】
本講義では、これまでのヨーロッパ中心主義の歴史叙述への批判を通して、日本を含むアジアの経済発展の歴史について再考を試みたテキストを使用しながら、「グローバル経済史」の方法について学ぶ。また、そこから現在の世界経済の動向や現状についても歴史的に考察する能力を養う。事前にテキストを講読し、内容をまとめた上で、その他文献等も引用し、最終的に自分の意見を述べる。テキストの輪読によって、すべての受講者が発表し、その内容について全員で議論する。
【授業計画】                 講    義    内    容
第1回 世界史とヨーロッパ中心的社会理論の対決
第2回 グローバリズム −ヨーロッパ中心主義ではなく−
第3回 グローバル・エコノミーのパースペクティブの概略
第4回 世界経済への序説 −13、14世紀の前提−
第5回 世界分業と貿易収支
第6回 世界貨幣−その生産と交換−
第7回 貨幣の使途
第8回 復習
第9回 グローバル・エコノミーの量的問題−人口・生産・生産性・収入・交易−
第10回 グローバル・エコノミーの質的問題−科学と技術−
第11回 グローバル・エコノミーの経済的・金融的諸制度−アジアおよびヨーロッパの諸制度比較
第12回 グローバル経済・人口学的説明
第13回 ヨーロッパ世界システムかグローバル・エコノミーか
第14回 西洋の勃興と産業革命
第15回 総括
テキスト
アンドレ・グンダー・フランク著、山下範久訳『リオリエント アジア時代のグローバル・エコノミー』(藤原書店、2000年)(各自購入すること)
参考書・参考資料等
テキスト以外の参考資料については、講義の中で適宜紹介する。
学生に対する評価
受講者の講義への意欲的な態度、発表や意見の内容、レポート提出(2回以上)によって評価する。講義は輪読形式で進め、発表担当者は、内容をまとめ自分の意見を述べたレジュメを人数分用意しておくこと。
備  考
世界史および日本史の大まかな流れを理解しているものとして講義を進める。分からない歴史用語については、必ず予習を行うこと。