シラバス情報

授業科目名
日本経済論
開講年次
2年
開講年度学期
2020年度後期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
E-EC-214L
担当教員名
林 直樹
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための選択科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目(高等学校 商業)
施行規則に定める科目区分又は事項等・・・商業の関係科目
この授業の基礎となる科目
経済史、経済学史
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
(1)人物像と時代背景、思想と政策の関わりを、立体的に把握する。
(2)過去と現在の日本経済を比較考量して将来の見通しを立てるための、中長期的視野を獲得する。
【授業の概要】
 明治15(1882)年、日本銀行が誕生した。そのトップが「総裁」である。このいかめしい呼称は、日銀の生みの親である大蔵卿の松方正義が、太政大臣の三条実美に対して、いやしくも中央銀行のトップにはそれ相応の待遇をしなければ内外に向けて日本経済の体面を保てない、と述べたことに由来するという。以来、2020年現在にいたるまで、31代29人が総裁職を務めてきた。この140年に満たない期間に次々に生じた、明治産業革命、第一次大戦と投資ブーム、関東大震災と金融恐慌、金本位制離脱、第二次大戦と戦後復興、高度成長などなど、ありとあらゆる重大な経済事象につねに第一線で対峙し、金融政策の指揮をとってきたのが彼ら「総裁」である。
 この授業では、日銀開業から第二次大戦終結までの、およそ60年間を対象として、現在もなお日本経済の中心の一つであり続けている日本銀行が、いかなるリーダーシップのもとに草創期の諸困難を乗り越えたかを、具体的史実に即して追跡してみたい。そのことがひいては、現在進行形の日銀の諸政策をより深く理解することにつながるだろう。
【授業計画と授業の方法】
第 1回 日本銀行の誕生
第 2回 初代 吉原重俊論
第 3回 二代 富田鐵之助論
第 4回 三代 川田小一郎論
第 5回 四代 岩崎彌之助論
第 6回 五代 山本達雄論/六代 松尾臣善論
第 7回 七代 高橋是清論
第 8回 八代 三島彌太郎論
第 9回 九代 井上準之助論
第10回 十代 市来乙彦論(1)
第11回 十代 市来乙彦論(2)/十一代 井上準之助論
第12回 十ニ代 土方久徴論
第13回 十三代 深井英五論
第14回 十四代 池田成彬論
第15回 十五代 結城豊太郎論/十六代 渋沢敬三論
テキスト・参考書
なし。授業レジュメを毎回、配布します。
授業時間外の学修
吉野俊彦『歴代日本銀行総裁論』講談社学術文庫(2014年)ほか、適宜指示します。
成績評価の方法と基準
期末試験(70%)の結果にコメントシート(30%)の提出状況を加味して評価します。
備  考
復習が大切です。毎回のノート整理を特に心がけてください。
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容