シラバス情報

授業科目名
特別演習2
担当教員
王 佳子
開講年次
2年
単位数
2.00単位
学 期
2020年度後期
区分
週間授業
この授業の基礎となる科目
民法入門、民法、(商法、企業法)
次に履修が望まれる科目
【テーマ】
M&Aに対する法的規整の現状
【授業の目的と概要】
この授業は、企業がM&Aを行う際に、法的にどのような手続を採らなければならないか、どうしてそのような手続を採らなければならないかについて、基礎的な理解を確立することを目的とします。
2005年頃から、M&Aの件数が右肩上がりで伸びてきており、2020年1月の統計によると、2019年のM&A件数が2018年の記録を塗り替え、過去最高となっています。これは、事業を一から作り上げるよりも、すでにあるものを買った方が効率的であると考える者が多くいることや、後継者がなく、別の企業に事業を引き継いでもらわなければいけないことに起因すると考えられています。
それでは、M&Aは、どのような手続で行わなければならないでしょうか。M&Aは、さまざまな場面で行われ、買収する者が友好的なこともあれば、非友好的なこともあります。その場面によって手続が異なることが考えられます。また、M&Aは、事実上は、「お買い物」であるとしても、普通のショッピングより多くの利害関係者がいます。例えば、その会社に勤めている者、その会社に投資している者、その会社にお金を貸し付けている者の立場がどのようになっていくかという問題も考えられます。さらに、M&Aを行うことで、市場に大きな影響を及ぶことがあります。その影響に応じて手続が異なることも考えられます。
この授業では、さまざまな素材を通してこのような議論に親しんでいきます。
 
 
【授業の到達目標】
この授業は、M&Aを行う場面、M&Aにおける利害関係者の利益保護、M&Aの市場への影響が、それぞれM&Aの手続をどのように形作ってきたかについて基礎的な理解を確立することを目標とします。
テキスト
レジュメを配付します。
参考書
野村修也・中東正文〔編〕『M&A判例の分析と展開』経済法令研究会(2007)、中東正文・大杉謙一・石綿学〔編〕『M&A判例の分析と展開II』経済法令研究会(2010)
成績評価の基準等
授業への参加度60%、期末レポート40%
予習・復習へのアドバイス
備  考