教員名 : 赤木 範陸
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授業科目名
テンペラ画技法演習
開講年次
2年
開講年度学期
2019年度前期
単位数
2単位
科目ナンバリング
A-SF-223S
担当教員名
赤木 範陸
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
絵画は物理的には支特体と絵の具により成り立ち、絵の具は顔料と結合材の違いにより、異なる視覚効果を付与されることになる。この絵の具が重層的に塗り重ねられた際の物理的、視覚的特質を理解し、各自が自らの絵画制作に応用する力を習得できることが望ましい。
【授業の概要】
ヨーロッパ中世末期に成立した古典絵画技法から絵画の物理的構造を理解し、顔料が如何なるメディウムで溶かれ、絵の具として用いられたかを知り、どのように描かれたかをプロセスによる制作を通して探ることで、材料と技法が生み出している重層構造の視覚的効果を経験し、絵画理解を深めることを目的とする。
油彩画以前の絵画技法であるテンペラ技法演習では、エマルジョンキャンヴァスを自製し、テンペラで絵の具を練り、モチーフを観察しながら制作する。 【授業計画と授業の方法】
第 1回 オリエンテーション後に、F15号の木枠に生麻布を張り、前膠塗り・乾燥。
第 2回 エマルジョン地塗り溶液を作成し、前日に前膠塗りを施した生麻布に地塗りをする。 第 3回 エマルジョンキャンヴァスに素描(木炭、鉛筆等)、卵テンペラメディウム作製、及び単色(バーントシエンナ等)のテンペラ絵の具による下層描き。 第 4回 卵テンペラの下層描きを完成。手で触れて湿っていなければ着色樹脂によるインプリマトゥーラを施す。 第 5回 白色テンペラ絵の具による白色モデリング(明部のみを描く)。 第 6回 白色モデリングの完成。白色テンペラ絵の具による薄白掛け、及びラズール層(ここでは着色樹脂を使う)を施す。 第 7回 テンペラ絵の具による上層描き(ローカルトーンの描きいれ)。 第 8回 テンペラ絵の具による上層描き(ローカルトーンの描きいれ)。 第 9回 テンペラ絵の具による上層描き(ディテール描きいれ)。 第10回 午前中まで制作・完成させ午後に講評及び採点。 テキスト・参考書
オリジナルテキスト
授業時間外の学修
マックス・デルナー「絵画技術体系」美術出版社
成績評価の方法と基準
出席率、制作態度、プレゼンテーション、作品評価
備 考
テキストは事前に必ず読み疑問点を把握しておく事。授業で何かをしてくれる事を待っているだけでは何も得られない。自ら深究する態度が必要である。
担当教員の実務経験の有無
〇
実務経験の具体的内容
創作活動、制作活動を行っている芸術家による実習
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