シラバス情報

授業科目名
国際経済学特論
開講年次
1年
開講年度学期
2019年度前期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
担当教員名
中西 訓嗣
担当形態
単独
【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための選択科目
科目区分・・・教科及び教科の指導法に関する科目(高等学校専修免許 商業)
施行規則に定める科目区分又は事項等・・・教科及び教科の指導法に関する科目 
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の到達目標及びテーマ】
国際経済学(特に,国際貿易理論)に関する基礎的理論について講義します。どのような特質を持つ国がどのような性質の財を輸出あるいは輸入するようになるのか(貿易パターンの決定),貿易取引が行われることによって人々の暮らし向きはどのように変化するのか(貿易利益の存在,利害対立の可能性),さらにWTOを通じた関税削減やTPPに代表される自由貿易協定・経済連携協定の締結など,各種の貿易政策がどのような効果を持つのかといったテーマを取り上げます。最終的には,国際貿易に関わる諸課題について,受講生自身が分析を展開できる知識と能力を習得することが目標です。
【授業の概要】
【授業計画】                 講    義    内    容
1.比較優位の基礎(1):数値例による理解
2.比較優位の基礎(2):技術格差と比較優位
3.比較優位と貿易利益:家計部門の導入と貿易利益の論証
4.貿易自由化と所得分配(1):生産要素間の利害対立
5.貿易自由化と所得分配(2):産業間の利害対立
6.貿易自由化と所得分配(3):セーフティネットとしての所得再分配政策
7.独占・寡占市場と貿易:国内独占と貿易自由化
8.規模の経済性と製品差別化の役割(1):独占的競争(閉鎖経済均衡)
9.規模の経済性と製品差別化の役割(2):独占的競争(貿易自由化)
10.貿易政策分析の基礎(1):小国の関税政策
11.貿易政策分析の基礎(2):大国の関税政策
12.自由貿易と保護貿易(1):最適関税論
13.自由貿易と保護貿易(2):幼稚産業保護論
14.自由貿易と保護貿易(3):国内政治過程と貿易政策
15.地域貿易協定・経済統合:FTA,EPA,TPPの理論的背景
16.まとめ
テキスト
教科書:中西訓嗣『国際経済学 国際貿易編』ミネルヴァ書房,2013年
参考書・参考資料等
学生に対する評価
出席および講義・討論への参加 50%, 期末レポート50%
備  考
授業内容はおおむね教科書に沿っています(いくつかの章はスキップしています)。この講義は集中講義ですので,上の授業内容と計画を参照して,該当する章・節をしっかり読んで準備しておいてください。予習ですべてを理解している必要はありません。むしろ教科書を読んでも「分からないところ」を明確にしておくことが大切です。インタラクティブな講義にしたいと思います。受講生の皆さんの積極的な質問を歓迎します。