シラバス情報

授業科目名
比較芸術論
開講年次
3年
開講年度学期
2019年度前期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
J-IC-302L/A-IC-301L
担当教員名
中川 克志
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
美学
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
「芸術」とか「アヴァンギャルド」とか「現代美術」とか「現代音楽」といった言葉の、広さと狭さに敏感になること。
それらについて記述するための具体的な作例と概念と方法を知ること。 
【授業の概要】
この授業では、20世紀における音楽と美術の展開について、とりわけ音響的アヴァンギャルドの動向について、「メディア」という言葉をキーワードに概観します。
「音楽」という言葉で念頭に置いているのは、いわゆる現代音楽(20世紀以降の西洋芸術音楽)のことです。
「美術」という言葉で念頭に置いているのは、1960年代くらいまでのいわゆる現代美術のことです。
まずはいわゆる「実験音楽」の流れを整理し、前衛音楽と実験音楽の諸潮流も確認し、そうした動きの帰結として「サウンド・アート」を概観し、最後にそれ以外のいくつかの流れについて解説します。
【授業計画と授業の方法】
以下の内容を予定しています。
1.導入:「音楽/芸術とは何か」とは何か
2.ジョン・ケージ:音楽の変化
3.フルクサスの音楽:音楽としてのイベント、イベントとしての音楽
4.ミニマル・ミュージックとミニマル・アート:参加型の芸術

5.自然音の拡大:サウンドスケープの思想と実践
6.ゲンダイオンガクにおける前衛音楽:ゲンダイオンガクと電子音響音楽
7.形式主義と内容主義:音楽への憧憬
8.実験映画の場合

9.レコードの音:音響的アヴァンギャルドと録音
10.サウンド・アート:音響再生産技術を可視化する音響芸術
11.サウンド・アート:音響彫刻と創作楽器
12.サウンド・アート:サウンド・インスタレーションの問題

13.音響詩という問題圏:ジャンルの交錯
14.即興演奏について:参与型音楽と上演型音楽の場合
15.新しい楽器:テルミンとシンセサイザーの場合
テキスト・参考書
とくになし(ハンドアウトを配布します)
授業時間外の学修
授業中に指示します
成績評価の方法と基準
受講態度(小レポートおよび授業中の発言により評価)50% + 試験成績50%
備  考
授業ではできるだけたくさんの作例や参考書を紹介するので、それらを参考に、芸術作品を自分の思考のタネに使ってみてください。
担当教員の実務経験の有無
×
実務経験の具体的内容