教員名 : 林 直樹
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授業科目名
外国書講読2
開講年次
2年
開講年度学期
2019年度後期
単位数
2.00単位
科目ナンバリング
E-CS-206L
担当教員名
林 直樹
担当形態
単独
【科目の位置付け】
この授業の基礎となる科目
次に履修が望まれる科目
【授業の目的と到達目標】
(1)まずは英文の論理に慣れること。
(2)そして内容を精確に理解すること。量よりも質を重視する。 【授業の概要】
昨今、人口問題が喧しく唱えられる。世界は目下、70億人を突破してなお止まるところを知らない急速な人口「増加」を深刻に受けとめている一方で、日本は今後、加速度的にすすむ人口「減少」に直面すると予測されている。世界と日本とでは、抱えている問題の性質が異なるのである。よく読まれた増田寛也著『地方消滅』(2014年)によれば、2100年の日本の総人口は4959万人となり、現在の40%程度、明治時代の水準まで減少するという。しかしこのことは裏返せば、明治以後の日本人口が、わずか140年の間に、倍増以上の急増をみせた事実を浮き彫りにしてもいる。
世界的な右肩上がりの人口増加は近代化とともに始まった。かつて近代化に最初に着手した国で、早くも人口問題のさまざまな側面を洞察し、一冊の著書にまとめ上げた人物がいた。イングランドのロバート・マルサスである。1798年の初版刊行以来、彼の『人口論』は版を重ね、その度にデータを増やし、分析視角を鋭くするなどして、改良されていった。この授業では、マルサスという人物の思想と時代に焦点を当て、いわば近代化の出発点までさかのぼって、その時点から逆に、近代化の終点にいる私たちの時代の諸問題を眺めてみたい。今だけを眺めていては見えない情景が必ず見えてくるだろう。 【授業計画と授業の方法】
第 1回 Orientation
第 2回 Reputation (1) 第 3回 Reputation (2) 第 4回 Life (1) 第 5回 Life (2) 第 6回 Population: the first Essay (1) 第 7回 Population: the first Essay (2) 第 8回 Population: the second Essay (1) 第 9回 Population: the second Essay (2) 第10回 From population to political economy (1) 第11回 From population to political economy (2) 第12回 The political economy of stable growth (1) 第13回 The political economy of stable growth (2) 第14回 Conclusion (1) 第15回 Conclusion (2) テキスト・参考書
Donald Winch, "Malthus: A Very Short Introduction" (Oxford University Press, 2013)
授業時間外の学修
成績評価の方法と基準
授業への取り組み状況、事前準備の有無、理解度等につき総合的に判断して評価する。
備 考
予習と復習が必要です。
担当教員の実務経験の有無
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実務経験の具体的内容
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